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『(……ジンが合流する前に志保と直美が逃げてくれればいいけど……。それに、“老若認証”が使える場所にいるピンガをどうにかしないとイタチごっごになるだけね……。)』



策を考え込んでいると、レナのスマホが通知音を鳴らした。
画面を確認するとキールからメッセージが入っていた。




シェリーと直美は無事に潜水艦を離れたわ。




『……ッ!?』



その一文を見て目を見開いたレナは、急いでキールに感謝を述べる旨の返信を送った。




もう一度通知音が鳴り、キールからのメッセージかと思い内容を確認すると、メッセージの差出人はベルモットになっていた。
どうやら、同じメールを組織のメンバー複数人宛てに同時に送っているようだった。



『……画像ファイルが添付されてる……。』



添付されていた数枚の画像を開くと、ポカンと空けられたレナの口でさえ驚愕のあまり声が出なかった。
そこには女子高生や老婦人などの画像があった。
どの写真の女性も、顔はシェリーにそっくりで、画像の下部には“老若認証 一致”の文字が入っていた。

しかし、写真を凝視したレナは首をかしげていた。



『(……何だろう、この違和感……。)』



違和感の正体を考えていると、再びベルモットからメッセージが届いていた。
今度はレナだけに宛てた物だった。




私の可愛い子猫ちゃん
“老若認証”の信用を失わせて、昨日攫った少女はシェリーとは違う人物だったと思わせたわ。
組織は“最終手段”を使う方針に切り替えたから、早く私の元に戻ってきてちょうだい。




『ベル姉……。ありがと……。』



ベルモットの働きかけにより、ひとまずは親友の安全性が確保され安堵すると、レナはパシフィック・ブイから脱出するための準備に取りかかり始めた。

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ルナ - とっても面白いです。ドキドキしながら見せてもらってます (8月24日 21時) (レス) @page42 id: 63c03aa9bf (このIDを非表示/違反報告)
- 素敵な作品ありがとうございます (7月27日 21時) (レス) id: 4edc0c80af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:優理 | 作成日時:2023年7月26日 18時

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