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『(そんな状況になった時に真っ先に考えられるのは、ピスコの時と同じように、ちょっとのミスが原因でジンがピンガに血の制裁を与える事。自分を蹴落とせる情報を持ってるメンバーなんてジンは放っておかないだろうし、ボスに長年仕えていたピスコでさえ簡単に殺ったんだから、ラムの側近であるピンガの始末なんて何とも思わないだろう……。)』



ジンの失態は事実なのだが、それによって起こりうる恋人への危険をどう回避すべきかを考えるが、焦りも相まってなかなか良い案が思いつかない。



『(……仕方ないけど、この事は一旦後回しにして、まずは志保の事を頼んでおかないと。でも、それにはピンガの目を盗んで、志保と同じ薬を飲んで幼児化したと思われる彼に接近しないとね。)』



ピンガに独り言が聞かれていないかもしれないし、と気持ちを切り替えようと深呼吸をすると、またレナのスマホから音が鳴った。
今度は電話だったが、発信者はピンガではなく牧野だった。
レナはニヤリと笑うと、Aに切り替えて電話に出た。



『はい、澄空です。』


牧「A、今どこに居る!?」


『自分の部屋です。“カフェを使いたいから清掃の時間を変えてくれ”とキャンセルの電話が入ったので……。』


牧「何ッ!?どういう事だ……。とにかく、カフェでレオンハルトが倒れているんだ。Aも急いで来てくれ!」


『……分かりました。すぐに向かいます。』



Aがそう言うと、牧野は通話を切った。
焦ったような牧野の口調にレナの口元が緩む。
グレースから借りているカーディガンを着て、長い袖で傷だらけの手元を隠すと、Aとしてカフェへ向かって歩き出した。

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ルナ - とっても面白いです。ドキドキしながら見せてもらってます (8月24日 21時) (レス) @page42 id: 63c03aa9bf (このIDを非表示/違反報告)
- 素敵な作品ありがとうございます (7月27日 21時) (レス) id: 4edc0c80af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:優理 | 作成日時:2023年7月26日 18時

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