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『……あの男、気付いたわね。』
Aはあくびをするフリで口元を隠しながらグレースに伝えると、表情を変えないように鼻で笑った音が頭上から聞こえてきた。
牧「此処のカメラです。」
佐「……変ですね。犯人の車が映ってない。」
目「阿笠さんの車も無い。どういうことだ?」
牧「まさか、書き換えられてる……?」
そう叫んだ声を聞き、Aは牧野の机をグレースの陰からチラリと見る。
牧野の一言を聞いた人達の表情を確認すると、コナンだけが確信を得た顔をしていた。
『(……昨日の事もあるし、やっぱりあの子は普通の子供には見えないな。……あれ?あの腕時計、何処かで見た気が……。)』
メインルームに重たい空気が流れる中、午前の業務時間が終わった。
グレースは座ったまま伸びをすると、目の前のAに抱きついた。
グ「はぁ……。やっと終わったわ。」
『フフッ。お疲れ様、グレース。』
グ「ありがと。そうだA、この後私の部屋でランチしない?直美が居ないから1人で食べるの寂しくて……。」
『私もたまには誰かと話しながら食べたいかも。午後はカフェの掃除があるし、その準備で早めに自分の部屋に戻るから30分程度しか居れないと思うけど。』
グ「それでも構わないわ。さ、行きましょ?」
そう言うと、グレースはAの手を引いてメインルームを出て行った。
歩きながらカフェのテイクアウトのメニューについて話す2人の事を、後ろから睨んでいた人物が1人居た。
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ルナ - とっても面白いです。ドキドキしながら見せてもらってます (8月24日 21時) (レス) @page42 id: 63c03aa9bf (このIDを非表示/違反報告)
箱 - 素敵な作品ありがとうございます (7月27日 21時) (レス) id: 4edc0c80af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:優理 | 作成日時:2023年7月26日 18時