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『……それより、志保は目を覚ました？』
キ「いいえ、まだよ。本当に心配なのね？」
『明美さん亡き後、唯一心を許せる親友だったから……。まあ、こうなった今となっては、私には親友を語る資格なんて無いけどね……。』
再び暗い顔になったレナにキールは掛ける言葉が見つからなかった。
『……どうしても、キールに頼みたい事があるの。』
キ「……まさか、シェリーを逃がしてほしい、とか言うんじゃないでしょうね？」
『悪いけど、そのまさかよ。潜水艦に居るメンバーの中で唯一の“白”である貴女にしか頼めないの。できる限りでいい、志保を助けてあげて……。』
キールは動揺してその瞳を揺らす。
しかし、自身を真っ直ぐ見るレナの目に何か思うところがあったのか、彼女の願いに頷いた。
キ「はぁ……。ドイツでレナが渡してくれた鎮痛剤、シェリーが作った物なんでしょ？協力しないわけにはいかないわ……。」
『キール……。ありがとう！』
泣きそうな顔をしながら、レナはキールに抱きついた。
そんなレナの頭を優しく撫でながら、キールは口を開いた。
キ「……でも、1つだけ約束してくれる？……絶対に無茶しないで。ベルモットもレナの事を心配してたわ。」
『……キールも無茶しないなら善処するわ。』
そう言うと、傷口の保護が終わった両手を引っ込めながら、レナはソファーから立ち上がった。
『長話してると怪しまれちゃうかもしれないから、そろそろピンガの所へ戻るわ。……手当て、ありがとね。』
レナは応接室を出ると、ピンガと共にドライスーツに着替え、潜水艦に入る時に使った魚雷発射管からパシフィック・ブイへと戻った。
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ルナ - とっても面白いです。ドキドキしながら見せてもらってます (8月24日 21時) (
レス) @page42 id: 63c03aa9bf (このIDを非表示/違反報告)
箱 - 素敵な作品ありがとうございます (7月27日 21時) (レス) id: 4edc0c80af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：優理 | 作成日時：2023年7月26日 18時
