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真っ暗な林道に入り、自分達の車が追跡されていない事を確認すると、ウォッカは車を停めて電話を掛けた。
レナは後部座席からクソッ、と小さく呻く声が聞こえ、振り向いた。
『……ピンガ、大丈夫？……ほんと、何だったんだろうね、あの女……。』
ピ「フン、まぁ次に会ったら殺してやるよ。」
そんな物騒なことを言いながらも、ピンガは眠っている哀に器用にライフジャケットを着せていく。
ピ「お前こそ、手や腕は大丈夫か？」
擦り傷程度で済んでりゃいいけどよ、とピンガは先程自分を庇うために下敷きにしてくれたレナの上肢を心配する。
『フフッ、別にピンガの上体を支えたからって骨折するわけないでしょ。心配しすぎよ。』
ピ「それにしても、さっきは何があったんだ？」
『誰の仕業かは分かんない……。けど、飛んできてたのは多分サッカーボール。』
レナの一言を聞くと、状況が飲み込めないのか、ピンガの目が点になった。
『……私だって変な事を言ってる自覚はあるよ？でもね、こんな時間の駐車場に転がってたの、サッカーボールが。』
ピ「誰かの忘れ物とかじゃねぇのか？」
『ホテルに着いた時には落ちてなかったし、ホテル自体あんな坂道の上だから元々落ちていたのならとっくに転げ落ちてるんじゃない？それに、飛んできたボールの標的は確実に私達だったわ。』
ピ「あの女の仲間、かもな……。」
『まあ、この子を守ろうとしたのかもね……。』
そう言いながら、レナはライフジャケットのフードから見える哀の顔を見る。
『(……ちゃんと友達が出来たみたいね、志保……。)』
そう思いながら微笑むと、電話を終えたウォッカが車に戻ってきた。
ウ「レナがそんな顔見せるって事は、やっぱりそのガキはシェリーなんだろ？」
『寝顔が可愛いって思ってただけ。それに、志保はこんな眼鏡掛けてなかった。』
眼鏡が必要な程志保は目悪くないし、とレナが言えば、ウォッカはフンと鼻を鳴らしていかにも不機嫌になった。
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ルナ - とっても面白いです。ドキドキしながら見せてもらってます (8月24日 21時) (
レス) @page42 id: 63c03aa9bf (このIDを非表示/違反報告)
箱 - 素敵な作品ありがとうございます (7月27日 21時) (レス) id: 4edc0c80af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：優理 | 作成日時：2023年7月26日 18時
