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そのままの君でいて 23 ページ45

目が覚める。



目の前には裕太。

そしてここは硬すぎず柔らかすぎない
ものすごく寝心地のいい裕太のベッド。



私がモゾモゾ動いたから
裕太が起きちゃって

「……おはよ」

寝起きの甘い挨拶にものすごく幸せな気持ちになった。




そして。

昨日勢いで来ておいて良かった。
冷静だったらとてもじゃないけど来れない。



起きてから改めて裕太の部屋を案内してらうと
見た目以上に広かった。

ある程度想像できたけど
一部屋一部屋も広い。

そういえば入口にコンシェルジュとか居たし。



こういうマンションって
実在するんだね。
一生かかわり合いのない世界だと思っていた。



広い部屋には物がほとんど何も無くて
そこがいかにも裕太っぽい。

ただ、ゲームの部屋だけは色々物があって
私が好きなメーカーのいいスピーカーもあった。



極めつけが

「ここがAがピアノ練習する部屋」

なんと裕太は私のために一部屋用意してくれていた。



電子ピアノと
会社から支給されたキーボードと同じキーボード。

そしてこの部屋も防音だし。



「裕太、この準備にいくらかけてるの?」

「んー?まだ全部終わってないよー」



ニコニコ笑って誤魔化してる感じの裕太は

「あとAのお茶碗とかコップ買わないとー」

食器棚を見ながら言うから

「そんなの今あるのでいいよ!」

「えー、お揃いのとか欲しいじゃん」

「それなら私が買ってくるから」

これ以上裕太に出してもらうわけにいかないよ!



っていうより、私のためにここまでしてくれるとか

「…これ、本当にいいの?」

さすがに勿体なくない?



「Aお嬢様には何度も申しておりますがここの方がセキュリティ高いんで、毎日ここで過ごしてもらいたいんですけど?」



裕太は私を後ろから包んでフワッと笑うと
私の頬にキスをする。



くすぐったい。

色々問題は山積みだけど
裕太に包まれてる事が幸せで。



とにかく今は
嬉しいのが半分、罪悪感が半分。

こんなに色々してもらうと
どっちがペットか分からないよ。



朝ごはんを食べて裕太とソファに座ると

「あー、Aが居る」

嬉しそうに裕太が呟いて抱き締めてくれる。



「うちにAがいるとかめちゃくちゃ幸せなんだけどー」



呟いてすぐに裕太は寝ちゃう。

今日は10時からって言ってたな。
めざましを設定して改めて裕太に抱きつく。



……幸せだな、私も。



だいぶ元気になれたから
後で千賀さんに連絡してみよう。

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りさ - shizuさん» わかりました(*^-^*) (2021年3月4日 3時) (レス) id: d9bbc47835 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - りささん» お待たせしました。続編に進みました! (2021年3月3日 20時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続編楽しみにしてます(*^-^*) (2021年2月21日 1時) (レス) id: 4e892c9c3e (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き待ってます(*^-^*) (2021年2月19日 1時) (レス) id: 983b81c132 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き楽しみにしてます(*^-^*) (2021年2月11日 1時) (レス) id: 7618a5cf86 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2020年5月3日 13時

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