【イナGO】好きって伝えられない【空野葵×神童拓人】 (ページ13)

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雷門の練習が休憩に入ったとき、私は神童先輩にお礼をいった。
そしたら、合宿中は普段の練習より仕事が多くて大変だからと言ってくれた。

なんだか、それだけの気遣いが凄く嬉しくて自然と頬が緩んでいく。
分かりやすい反応してるのかも。

「ねえ、もしかして神童のこと好きなの～？」

「えっ、あ、いや、その…！！」

天河原のメンバーにドリンクを配っていると、西野空さんに言われた。
その時の反応が分かりやすくなってしまった。

分かりやすい反応をしてしまった恥ずかしさと、ばれてしまった恥ずかしさで顔に熱が集中する。
つい必死に弁解してしまうが逆効果で、皆はだんだんニヤニヤ顔をしていく。

だが、隼総くんと星降さんは苦い顔をしていた。
その事に首を傾げると、西野空さんが獲物を捉えたようにニヤニヤしている。

「もし、相談があるならぁ隼総と香宮夜に言うといいよ～
あの２人、彼女もちだしよく恋愛相談されてるらしいからね～」

「え、そうなんですか！？
話降られるから苦い顔をしていたんですね…」

「いや、まあそうなんだが…
西野空たちはこう言う話を持ち出すと面倒なんだ

別に相談されるのは慣れてるから、何か聞きたかったら声をかけてくれて構わないさ
隼総なんかは、よく告白されるから」

そう言って星降さんは、私に微笑みかけてくれた。
話してみると、皆関わりやすいメンバーたちで良かったと思う。

本当に不良だったら、どうしようかと思っていたけど安心した。
それから、何故か星降さんと喜多さんと連絡先を交換した。

夜に部屋に行く約束をして、私は雷門のいるベンチに戻っていった。
せっかくだから、茜さんと水鳥さんを誘っていこう。

夕食のときに話せばいいよね。
私はそう思いながら、楽しそうに練習をしている天馬たちに目を向ける。

攻めてくる神童先輩と、必死に止めに入る天馬はいつもより調子が良いように思う。
多分、他校の人たちとの交流が楽しみで仕方ないんだと思う。

かくいう私も、この合宿でどこまで行けるかが凄く楽しみなのである。
時間はまだある。

有効かつ、効率的に攻めていきたいな…