【イナGO】好きって伝えられない【空野葵×神童拓人】 (ページ11)

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フードコートで天河原の4人と世間話をしていると、狩屋が全く分からないと言う顔をしている。
狩屋は月山国光との試合のちょっと前に来たから知らないのも当然か。

それに気付いた霧野先輩は、分かりやすく説明をしていた。
神童先輩もそうだけど、頭がいい人って説明も上手にしてくれるから凄いと思う。

「そう言えば、4人はよくここに来るのか？
フードコートの場所もすぐに見つけたし」

「いや、今日はたまたま西野空の気紛れでここに来たんだ。
場所がわかったのは、さっきの店に行く前にこの辺を見ていたからなんだ」

「そうだったのか。
じゃあ、結構早い時間に来てたことになるが…」

「ここの近くの旅館に昨日のうちに泊まってたんだ。
朝集まってここまで来るのには時間がかかるからな」

昨日って金曜日の平日だけど、学校終ってすぐに来たんだ……しかも子供だけで。
思わず苦笑いが溢れてしまったが、天河原の人たちってなんか面白いな。

それから暫く話し込んでから、私たちはフードコートをあとにした。
私も必要なものを買い、もう買うものも無かったので先輩たちの後をただ着いてくだけになった。

その間も天河原の西野空さんと隼総くんとはある程度の言葉は交わしている。
そして、連絡先も交換してくれた。

私は、初めて他校の人の連絡先を持つことになる。
こう言うのってなんだか新鮮な感じがするな。

しかも、男の子だし片方は年上なわけだからどう会話していいのか迷いそう。
自分から連絡することはまずないだろうな。

そう思っていると、何か悩みがあったらいくらでも聞くと言ってくれた。
今のところの悩みは特にないけど……強いて言うなら神童先輩のこと。

告白するべきなのか少し迷っているし、合宿での進展がないか期待してしまう。
こんなことを相談していいのだろうか…

でも、告白しないで後悔するのも嫌だし、告白して振られるのも嫌。
こんなのただのわがままなんだろうけど。

自分で分からないならいっそ相談していいんじゃないだろうか。