【イナGO】好きって伝えられない【空野葵×神童拓人】 (ページ1)

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暑くなりはじめの頃、雷門サッカー部は汗をかきながら練習に励んでいた。
私達マネージャーは、練習を頑張っている選手たちを見ながらドリンクやタオルを並べていた。

こんなに暑いのに、水鳥さんは選手たちの応援を準備しながらしていた。
一度に二つのことをやるって凄いなと思っていると、カメラのシャッター音が聞こえてきた。

音のする方を見てみると、茜さんが神童さんを中心に選手たちの練習風景を撮っていた。
その顔はイキイキとしていて、先輩なのに可愛いなと思わされた。

私は一通りの仕事を終えると、他に何かできることはないかと辺りを見回していた。
すると、茜さんに呼ばれ一つの写真を私に見せてきた。

その写真は、先程シュートを決めていた天馬の写真。
ああ、また勘違いをされているんだと思いながら「綺麗に撮れてますね」と言うと、茜さんはニコリと笑っていた。

どうやら周りの人たちは、私が天馬を好きなのだと思っているらしく、変な気を使ってくる。
本当は違うんだけどな…

私は音無先生に、もうすぐお昼の時間だから部室とミーティングルームの片付けをお願いされた。
すぐに了承して部室に行くと、そこまで散らかっているわけでもないので空いているロッカーを閉めたり軽く掃除をした。

そのあとにミーティングルームに行き、机に乗っているボードや紙をもとの場所に戻したりした。
一通り片付けが終わり、グランドに戻ると練習がちょうど終わる頃だった。

「午前の練習はここまでだ！！各自お弁当を持ってミーティングルームへ行くように！以上解散！」

「「「はい！！」」」

円堂監督の指示に、選手たちが元気よく返事をしてそれぞれに散っていった。
私達マネージャーも部室へお弁当を取りに行く。

お弁当はいつものようにマネージャーたちと食べることになり、選手たちと少し距離をおいて座る。
なぜ距離を置くのか………それは、恋バナをするため！！

私はここでちゃんと天馬が恋愛的な意味で好きではないことを伝えるんだ。
必ず話をするのは水鳥さんで、話を振ってくるためその時に言うんだ。