気まぐれ王子 (ページ2)

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ｶﾞﾗｶﾞﾗ
　
　
　
？「うわびしょ濡れやん」
　
　
　
　
この声は私を心配して言ってるんじゃない
　
　

　

　
それはすぐに分かった
　
　
　
　
　
男「あ、永瀬さんおはよう御座います」
　
　
　
　
　
その声の主が永瀬廉だから
　
　
　
　
廉「最悪靴濡れたわぁ～」

私はこの人を筆頭にいじめを受けている

廉「ってかお前いつまでおるん？」
　
　
　
　
『...』

廉「はよここ片付けて消えろ」
　
　
　
　
　
でも亡くなったお母さんと約束したから

帰るわけにはいかない

　
　
　
ｶﾞﾗｶﾞﾗ
　
　
先生「席付け～ホームルームはじめんぞ～」
　

先生はいつも見て見ぬ振りする
　
　

今日もいつものように

私が汚したわけでもない床を拭いて
　
ジャージに着替えに行く
　
　
　
　
　
　
誰もいない廊下をジャージが濡れないように

もちながら更衣室へ向かう
　
　
　
　
　
　

　
　
　
　
　
「んぁっ...」

　
　
　
　
　
　
ふと聞こえた甘い声
　
　
　
　
　
　
　
　
その声は今から私が行こうとしている

ところから聞こえた...

　
　
　

『あ、お取り込み中ですか...ﾎﾞｿ』

　
　
　

更衣室の前を通り過ぎてトイレに向かおうとすると...

「しょ...ぉ」

　
　
　
　
　
　
　
　
　
この時かな、

私の人生がガラッと変わったのは...

一瞬だけ、

ほんの一瞬だけ

　
　
その人と目が合ったんだ...

紫「...」

私は最中を見てしまったからか

その相手が平野紫耀だったからなのか

わからないけどすぐに目をそらして
　
　
その場から逃げた...