猫。 (ページ3)

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いつの間にか、毎晩、ヒチョンとあの公園で会うようになっていた。

相変わらずヒチョンは魚が好きなようにで、公園に向かう前に煮干しもついでに買って行っていた。

わたしは彼に愚痴とか悩みを話すようになり、ヒチョンは無表情で煮干しをかじりながらそれを聞いていた。

　
ヒチョンは慰めてくれたり、アドバイスをくれたり私たちはいい関係になったと思う。

しかし、ヒチョンは全く自分のことを話さない。

その上、質問をしても、

「わからないな～」と返ってくるだけだった。

わたしの話を聞いてくれる、何者かもわからないヒチョンに、次第に惹かれていった。

ある日、

「Aが飲んでるそれ、僕も飲んでみたい。」

「飲んだことないんだ！いいよ！あげる」

飲みかけのビール缶を渡す。

ヒチョンが一口ビールを飲む。

「これ、美味しい…」とつぶやいて飲み切ってしまう。

「そんなに好きなら今度から買ってくるね^_^」と私が言ってすぐ、ヒチョンの頭がわたしの肩に乗る。

えーーー！！もしかして酔っちゃった！？とヒチョンを起こそうと努力するも彼は寝息をスースー立てるばかり。

しばらくそのままでいた。

ヒチョンの顔を眺める。
スッとした高い鼻に綺麗なまつ毛に白い肌。
この世の者とは思えなくて、今すぐ消えてしまいそうな気がする。

うっすら開けたヒチョンと目があって顔中が熱くなる。

「…ヒ、ヒチョン、そろそら帰らなきゃ！」
無理矢理彼を立たせて、帰ろうと促すが、彼はまだフラフラしていて1人で帰すのが不安になる。

仕方なく、ヒチョンを支えながら家に向かうことにした。