猫。 (ページ1)

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ﾌﾟｼｭッ

公園のベンチに座り、ビール缶を開ける。

海が目の前に見えるこの公園が好きだ。

潮風か心地よい。

結んでいた髪を下ろし、パンプスも脱いで自由になる。

広い海を目の前にすると、窮屈な毎日を忘れて自由になれる気がする。

けれど、こんな広い海を見ると、なおさら孤独を感じる。

____寂しい。

ﾌﾜｯ
脚の近くで何かが動いている。

ネコだ。

どんな色にも染まることをしらない真っ白な白猫。

ニャーと鳴きながら私の脚に擦り寄ってくるため、膝の上に抱き寄せる。

するとコンビニの袋をガサガサと漁ったので、

「君、お腹空いてるのか～？」と撫でながらおつまみの小魚だけを選んで食べさせる。

よほどおなかが空いていたのか、一瞬で小魚たちは消え、喉を鳴らしながら私の膝の上で寝てしまう。

　

「わたしが1人ってことを君は知ってここにいてくれてるのかな？」

そう微笑みながら撫でると返事をするかのようにニャーっと鳴いた。