図書館の最強夫婦【文アル】 (ページ8)

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・ページ8

『あ、れ？』

気づくとそこは、有碍書の中であった。底が黒く染まっていた。

いや、そんな何処かで見たような台詞は置いといて

「ふぅ、着いたか・・・て、A？！ええ？！！」

「おや、着いてきてしまったのですか？」

「アンタなぁ、往生際悪いぞ」

は、何コレ夢かな

『違わよ！何で？？何で？？？』

ンなわけない、非常に拙い、これは拙いわよ・・・

「真逆、巻き込まれたのか？」

志賀が何時もの余裕顔を少し崩して云った。

『今まで無かったでしょ、そんな事』

「仮定だが、今回の敵・・・強者だ。

お前の出す文学の匂いを中から嗅ぎとって、引き込んだんだろう。」

剣は冷静だが、どこか焦った様子だ。そりゃ、そうなる。予想の範囲を超えているのだから。

「撤退、は無理か。誰かが撤退装置押さないと」

有碍書での撤退は向こうにある撤退装置を発動させて出来る。

つまり、外から誰かに押してもらわなければならない。

あと残された外に出る方法は、浄化して自然に外に出るだけだ。

今回はあたしが残るので押すはずだったのだが・・・・

『あたし、先刻そこの志賀に取られたから武器無いわよ』

「はっ？！志賀、お前Aの本何処に置いた？！」

私の破壊的な一言により、一同の焦りは強くなる。

「確か、あの部屋の机に置いたぞ。」

志賀を責めるわけにはいかない。これは誰のせいでもないのだから。

だが、あの本が無いとあたしは戦えない。だって、あの本は・・・・

「Aを置いては行けない。援護しながら敵を倒そう。」

「えぇ、人妻に怪我させる訳にはいきません。私が盾となりましょう。」

う、それは遠慮したいわね。

「行くぞ。俺を離れるなよ、A」

『剣こそ、あたしから離れないでよね』

ザクリ、土を踏む音が四つ重なった。