6話 ページ6
日向くんの手はあったかくて。
貴「あ・・・愛が、欲しい。」
司「他になんか無いの?」
貴「お兄ちゃんに会いたい。こんな私でも、愛してくれる
お兄ちゃんに・・・!」
司「よく言えましたっ。
目を開けて。これが君に取り付いてる怪異。」
貴「あ・・・・ぁあ。お兄ちゃん・・・。」
司「言うこと、無いの?謝罪でもいい。欲しいものでもいい。
何か言ってごらん。」
貴「ご・・・ごめんなさい。
ごめんなさい、お兄ちゃん・・。あの日、A
が逃げちゃったからっ・・・ごめんなさいっ・・・。
あと、ありがとう。。。ございました。」
少し頭を下げて、素直な気持ちで。
貴「もう、大丈夫だから。心配しないで。」
大丈夫。
頭を上げた時にはもう、怪異はいなかった。
司「お兄ちゃんに許してもらいたいんじゃ無いの?
愛してもらいたいんじゃ無いの?」
貴「そうだけど・・・もう居ないから。」
司「お兄ちゃんはいなくても、お兄ちゃんに似てる人はいるんじゃ無いの?
こうやって君が平常心を保ってられるのは、
夏彦のおかげじゃない?」
貴「っ・・・!」
司「少しくらい甘えてもいいんじゃない?
夏彦なら、」
桜「いつでもただで貸してあげるわ。ね?夏彦。」
夏「ん・・・まぁ、いいけど・・。」
司「ほら、手ェ広げて〜!」
夏「うおっ!」
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作者名:採奈 栗 | 作成日時:2018年10月12日 23時