◎合コンなんて。

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今日はAちゃんとAちゃんの友達と
例の合コンにいたらしいやつと龍我の5人で
飲みに行こうとなったらしく招集された。
乃亜ちゃんとガリさんというらしい。
冷静に考えてこれはなんのメンツなんだ？？
てか、俺は必要なの……？？





「乃亜ちゃんって可愛いよね」





ちゃっかりAちゃんの隣をキープする俺は
ふと、そんなことを言ってみる。





『ですよねー。あ、もしかして那須さんは乃亜みたいな子タイプなんですか？』





タイプ、は乃亜ちゃんなんだけどなあ。
もっと仲良くなりたいと思ったのは
Aちゃんなんだよな。
でも妬いてくれるわけではないから
つまんない。





「あ、Aちゃんも可愛いよ？」
『なんですか、その取ってつけたような言い方』





そうAちゃんは笑うけど、
ほんとにつまんない。
もっと妬いてくれてもいいのに。





「そういえばさ、この前会社の受付の子に告白された。断ったけど」
『えーなんで付き合わなかったんですか〜』





妬いて欲しくて思わず言った話題。
Aちゃんにはちっとも響いてなくて
なんだか泣けてくる。





「なんとなくね」
『ふぅん。なんで彼女作らないんですか？』





また妬いてくれない。つまんない。
てかムキになってAちゃんに
妬かせようとする自分も相当つまんない。





「んー……Aちゃん、いるから」
『ええー？』





俺にはまだ分からない
妬いて欲しいと思う理由も、
この言葉の意味も、
Aちゃんなら分かる？？





「そもそも、俺いつもさ、誰かに告白されて、付き合うんだけど、でも俺は相手のこと、好きになれなくて別れるの。酷いでしょ？俺」
『へえ……酷いとは思わないけど……。じゃあ那須さんが自分から人を好きになったら、どうなるんでしょうね』





そういうとAちゃんは、
目を細めて小さく笑った。





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