◎関係. eiji ページ30
《Aside》
え「今日も彼氏っすか？」
『うんっ、ばいばいっ、』
そう言って男子の中では一番喋る
と言うよりは仲がいい、ひとつ下の
えいちゃんとばいばいする。
でも、本当は、行きたくなかった。
最近、彼氏の周りに女の子が増えた。
可愛い子、ばっかり。
別に、嫉妬なんて、してないけど、さ。
『…ごめんっ、待った？』
＿「…ああ、うん、大丈夫」
話しかけても一向に携帯を見る目を離さない。
＿「あ、ごめん、俺やっぱ帰るわ、」
『…え？』
＿「用事。」
そのまま私の顔をみることなく去っていった。
私は立ち尽くしていた。
訳が分からなかった。
するとそこに、
＿「あっ、Aちゃん！私の彼氏、見なかった？」
ひとつ下の可愛いで有名な女の子がいた。
『…彼氏？誰？』
＿「先輩知りませんでしたっけ？」
そう言って彼女が言った名前、
それは、私の彼氏、だった。
その瞬間、思考が停止する。
それでも、頭の隅では分かっていた。
最近目に見えるように冷たくなった彼氏。
そーゆーことだったのか。
分かっていたけど、
それを突き付けられると、とても、辛い。
ずっと涙をこらえていた。
＿＿ｸﾞｲｯ､
急に後ろから引っ張られたかと思えば
気づけば私の目の前には、
『…えい、ちゃん？』
え「ごめん、先輩貸して？」
そう言うと、相手の返事も待たずに
えいちゃんは手を引っ張って
サッカー部の部室へと私を連れ込んだ。
後ろを向いたまま
それでも、手を、掴んだまま。
空間が止まったように静かになる。
『…あのさっ、私っ、彼氏っ…んっ、』
言葉を遮るように
私の唇はえいちゃんの唇に塞がれる。
腰を曲げていたえいちゃんは
ゆっくりと起き上がる。
え「…俺じゃ、だめ、すか？」
『…え、』
俺じゃ、だめ？
え「だからっ、俺が、彼氏になっちゃだめかって聞いてんすよっ、」
思い切ったように言う。
えいちゃん。
その関係はとても居心地がよかった。
『嫌じゃ、ない、かも、』
え「本当っすか！！！」
飛ぶように喜ぶえいちゃん。
こんなところも可愛い。
たった1日でこんなに愛しくなることが
あるのだろうか。
それでも、喜ぶえいちゃんが
とてもとても、可愛くて、愛おしくなって。
先輩、後輩、っていう関係。
それは、彼氏、という関係に、変わった。
.
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かりんこ(プロフ) - エイジのツンデレがみたいです！ (2017年3月9日 18時) (
レス) id: 1854d3cc3a (このIDを非表示/違反報告)
柚恋(プロフ) - リクエスト書いていただきありがとうございます!!とてもキュンキュンしました！笑 (2017年3月1日 23時) (レス) id: bd93eaf40d (このIDを非表示/違反報告)
なちゅ - 結絵さん» ご指摘ありがとうございます…修正しました!! (2017年3月1日 19時) (レス) id: 9a3297f34c (このIDを非表示/違反報告)
結絵(プロフ) - 名前変わってないです！(名前)にしないと変わりませんよ！ (2017年3月1日 19時) (レス) id: e763583aca (このIDを非表示/違反報告)
柚恋(プロフ) - とても面白いです!!リクエストでエイジくんのドSがみたいです!! (2017年2月27日 23時) (レス) id: bd93eaf40d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なん | 作成日時：2017年2月18日 2時
