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打ち上げでは、初めて会うメンバーの皆さんが私を労ってくれた。

凌に粗使いされてないか?とか、コイツ口悪いけど、よろしくなとか。

そして、沢山飲まされた。
今年20歳になったばかりの私は、自分が強いか弱いかもまだ分からなくて。



「凌さん〜。助けてー。」




『可愛がられてなんぼだろ?ガキはな、人に迷惑かけないように1度潰れるまで飲んで自分の飲める量知ってなきゃなんねーぞ。』



お酒が回って機嫌のいい凌さんの言葉に、私のグラスはまた一杯になる。
可愛がられるのは光栄なこと。
でももうフワフワし過ぎて正直ヤバい。



「凌とAはどこで知り合ったの?」




誰かのひと言。




『拾った。』



「捨て猫みたいに言わないでください。」



「お前らお似合いなんじゃねーの?」




『やめろ、コイツは妹みたいなもんだ』




「凌もさ〜、いい加減前向けよ〜」



酔っ払って絡んでくるメンバーにいいから、いいからと話を流す凌さん。

妹みたいなもんと言われ、嬉しいような、悲しいような。

凌さんの事、気になる。


「凌さん、どうして彼女作らないんですか?」


「あぁ、それはさー、長くなるんだけど、」


『もー、お前らマジでいいから。コイツの前でその話すんなー』



ヘラヘラと言う凌さんに対して、少しズキンと痛んだ。
教えてはくれないんだね。
目の前のグラスの中を一気に流し込んだ。


「まだまだ飲めます。」



急にスイッチの入る私に、もう凌さんの話はそっちのけで乗っかってくるメンバー達。




散々飲み散らかして、結局トイレで出した。

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作者名:なちゅ | 作成日時:2020年4月9日 14時

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