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か っ こ い い 大 作 戦 <赤> ページ10

莉犬side


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『莉犬。かわいい』
「俺はかっこいいって言われたいんだけど」
『かわいいの。莉犬は何をしても』


...俺は彼女にかっこいいと思われてないらしい
彼氏はやっぱかっこいいって思われたいじゃん？
じゃあかっこよくなれよって話だよね。

しかし。俺の身長はAにかなり超されている。
彼女より身長が低い男はどうすればかっこいいと思ってもらえるのだろう



“かっこいい”という言葉が似合いすぎてるさとみにアドバイスを求めても


さ「かっこいいってのは見た目じゃない。いざというときに包み込んで、守ることなんだ。」
など訳分からんこと言ってくるし。

はあ、、かっこいいって難しいな







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『莉犬〜！！』
ある日Aが嬉しそうに話しかけてきた

「ん？どうしたの？」
すかさず俺は読んでた本から目を外す
彼女の手には2枚のチケット。


『今度さ、遊園地デート！！行かない？』
大好きな彼女からデートのお誘い。
断る訳がないだろう？

「え？もちろん！」

『やったー！楽しみ！！』
Aは鼻歌を歌いながら、早速デートプランを立て始めていた


それを微笑ましく見守る。
..まて。

この機会に俺がエスコートすれば
Aは俺をかっこいいと思ってくれるのでは！？
頑張らないとなあ〜！




⌇デート当日


ウキウキしながら彼女と手を繋ぐ
賑やかな遊園地の敷地内。周りには沢山のカップル。

その中の1組ってことを意識すると頬が緩む
幸せだなあ...


おっと。忘れちゃいけない。今日の“エスコート”を
まずは声からイケてる感じを..！

り「まずどこから行こっか？」
最大級に低いイケボで喋りかけた
でも彼女の反応は微妙そう。

『う、うん。じゃあ、あれから』
彼女が指差したのはジェットコースターだった。
絶叫系反応は大の苦手だ。でもかっこよく思われるためにっ、



「ふぅ、っはあっ、はあっ、」
結果は大失敗。降りた瞬間気持ち悪すぎてその場にしゃがんでしまった。

心配そうに見つめてくる彼女。
このままじゃ作戦が台無しになってしまう。なんとしてでも成功させなければ。

俺はAの手を引きながら、お化け屋敷と書かれた看板の建物に走っていった。


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