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ラフの死を見守り、私たちはどのくらいそのまま座っていただろうか
何もない見通しの良い平野の向こうの海には、夕日が沈もうとしていた
ミ「A……船に戻ろう。」
立ち上がったミカエルは自分も体がつらいはずなのに、もう冷たくなって動かなくなったラフを運ぼうとする
「ミカエル…私が。」
妖精の粉を出そうとした私を首を振ったミカエルが制する
ミ「おれが運ぶ…運ばせてくれ。」
静かに、ジッとラフを見たまま言うミカエルに私はそれ以上何も言えなかった
仲間になってもうすぐ3年の私とは違い、ラフとミカエルはずっと2人でやってきた
付き合った年数で絆の差が出るとは思えないけど、思い出の数は当然違う
ラフはミカエルにとって子供の頃からずっと一緒にいた兄のような存在なのだろう
私にとっての兄弟と同じように、ミカエルもラフをそう思っている
フラフラと足元をよろけながらも、歯を食いしばって船に向かうミカエル
そんなミカエルを支えながら私は黙って横を歩いていた
船に着くとラフの遺体をベッドに寝かせ、ミカエルの傷の手当てを済ますと私たちはキッチンのテーブルに向かい合って座った
うるさいのはいつも私とミカエルで、ラフは元々静かだったはずなのに
船の中は誰もいないかのように静まり、どうしようもない寂しさと波の音が微かにが漂っていた
私の手にはラフが残した私宛の手紙
言われた通りラフの机を見ると、引き出しに私の名前が書かれた封筒があった
自分の身に危険が迫っていることが分かっていて、わざと残したような手紙を私は開けることができずにいる
泣き過ぎた目は腫れ上がり、ジンジンと熱を持っていた
「なんか……全然信じられない。」
ミ「あいつ……眠るみたいに幸せそうな顔しやがって、もう2度と目を開けねぇなんて信じられねぇよ。」
「うん……ラフはきっと、お母さんのところに行ったんだね。」
力なく弱々しい声だったけど、最後に一言マリアさんと呼んだラフの声は恋人を呼ぶそれと同じだった
「前から思ってたんだけど、ラフはお母さんが好きだったんだね。」
ミ「ああ、だからラフはお前のこと本当の娘のように思ってた。」
「……うん。」
もちろん、娘ってほど歳が離れているわけではないけど、私も同じように感じていた
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いももち - この小説すっごく好きです！ (2019年4月23日 19時) (
レス) id: 881133e71e (このIDを非表示/違反報告)
なち(プロフ) - らぷんつぇるさん» お返事遅くなりすみません！あまりにも鋭すぎて、なんて返事をしようかと悩んでいるうちに時間が経ってしまいました(；ω；)大正解すぎて、ドキリとしましたよ笑これからも頑張るのでお付き合いいただけると嬉しいです^_^ (2017年5月29日 20時) (レス) id: ddbded9700 (このIDを非表示/違反報告)
らぷんつぇる(プロフ) - いつも楽しみにまってます！これからも頑張ってください！病気とかじゃなくて妊娠とかだったらいいなーって思いながら展開が全然わからないのでこの先も楽しみです (2017年4月25日 0時) (レス) id: 96ad861bb4 (このIDを非表示/違反報告)
アキラ(プロフ) - エース死んでほしくないけどきっと死ぬんでしょうね(泣) (2017年4月24日 20時) (レス) id: d018642a1d (このIDを非表示/違反報告)
なち(プロフ) - 花*花さん» ありがとうございます！面白いの言葉やる気につながります！これからも頑張ります！ (2017年4月15日 19時) (レス) id: ddbded9700 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なち | 作成日時：2016年10月19日 20時
