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いつもの慣れた山道、私は夜が明ける前に端街に着いた
森を出た直後、付けたゴーグルによって私の瞳はしっかりと隠されている
とは言っても癖のように確認する兵士の姿が、心なしか大門の周りにいつも多く集まっている気がした
不思議に思いながらも、そのまま中心街へと向かった
ここまでは簡単に来れるものの、問題はどうやって高町に入るかだ
朝日が昇り明るくなった中心街の街中で、高くそびえ立つ壁の上を見上げながら考えていた
何処か忍び込めそうなところを探さなくては
そう思いウロウロするも見つからず、いつの間にか日が暮れ出していた
『明後日は式典だからな。』
『直に天竜人が拝めるのか？』
すれ違った人の言葉に足が止まる
…天竜人がこの国に来る？
天竜人という言葉に、父の姿が頭をよぎった
人を人とも思わない、腐った心を持つ権力者
酷く扱われる奴 隷達の姿を幾度となく見ては、自分に何とか出来ないかと思っていた
あの鳥籠のような檻の中で出来ることなんてほとんどなかったのに
母を殺した天竜人、世界政府
怒りと嫌悪感で手が震えた
サボの事もあるし、天竜人の事もある
折角山から街まで来たのだ
この気持ちを忘れないためにも忌まわしい天竜人を拝んで行こう
そう思った私は、コルボ山には戻らず端街の外れで少し休むことにした
いつの間にか浅い眠りについていた時、薬品が燃えるような嫌な臭いが鼻をついた
建物の影から外を覗くと、ゴミ山の方の空が赤く燃えている
マリージョアから逃げ出したあの夜の事が鮮明に蘇り、体が震えた
『ここは危険ですので端街から避難を！市民の皆さんは中心街へ！』
『人命救助、消火活動は国の軍隊にお任せ下さい！』
大門の近くでは防護服を着た軍の人達が端街の人達の避難誘導をしている
私はその光景を見て、地面に根がはったように足が動かなかった
人命救助？消火活動？
逃げるのに必死でみんなは気付いていないのだろうか？
これだけ沢山いる兵士が誰1人ゴミ山に向かっていない事を
……この国は腐ってる！
天竜人が来る前にゴミは処理するってこと？人も一緒に？
抑えようとしてもガクガクと震える体は止まらなかった
みんな死んじゃう
ゴミ山のおじさん達も
あそこで暮らした数年間に出会った顔見知りも沢山いる
「どうしてこんなこと…。」
『キミ！ここは危ないから、中心街へ行きなさい！』
ふらふらと大門の方へ足を向けると兵士に追い返されてしまった
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なち(プロフ) - smileさん» ありがとうございます！頑張ります^ ^ (2016年5月1日 18時) (
レス) id: c4c4776476 (このIDを非表示/違反報告)
なち(プロフ) - ハル vollyballさん» ありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです！私も早く成長した4人を書きたいです^ ^更新頑張ります！ (2016年5月1日 18時) (レス) id: c4c4776476 (このIDを非表示/違反報告)
smile(プロフ) - すごく面白いです!!更新頑張ってください♪ (2016年5月1日 10時) (レス) id: 2ba70f3726 (このIDを非表示/違反報告)
ハル vollyball(プロフ) - とても面白くていっきに読んじゃいました！(^ ^)設定もよく考えられていて凄いなぁと思いました。四人が成長してからのストーリーも楽しみにしてます！更新、頑張って下さい！ (2016年5月1日 8時) (レス) id: 64076d9255 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なち | 作成日時：2016年4月25日 18時
