look me…fkr ページ2
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「あれ、Aちゃん眼鏡なんだ。」
パソコンと睨めっこしてると横から声を掛けられて、振り返ると福良さんが座っていた。
『福良さんお疲れ様です。そうなんですよ。』
まぁまぁ作業のきりもいいし、画面から目を離して福良さんに向き直る。
「伊達メガネ?」
『いいえ、度入りです。コンタクト切らしちゃって。』
「目悪いんだ〜」
『そこそこですかね。』
じゃあさ、と福良さんが座っていた椅子から立ち上がり、4.5歩後ろに下がる。
「メガネ外して、ここに立ってるのが俺って分かる?」
『流石にそれは分かりますよ』
福良さん、雰囲気あるし。全然、笑ってるのが分かる。
そっか〜と更に福良さんが後ろに下がる。何だか楽しそうだ。
「これは?」
『ギリ福良さんって分かります。表情までは読めないかも。』
眼鏡を外すと、ぼんやり福良さんと分かる。
ただ、口元とかは読めない。
でも、口が動いてる気はする?
『今、何か言いました?』
「うん、言った。」
『なんです?』
「何でしょう」
もう1回やるから眼鏡かけて良いよと言われて、眼鏡をかけ直し福良さんをじっと見る。
う、い、あ、お
そう動いたように見えた。雪だよ?
窓の外を見ると、確かに雪が降ってる。
『雪だ!』
「え、雪?本当だ」
『積もったら雪だるま作りましょうね、福良さん!』
「いいよ」
優しく微笑む福良さんに見つめられる。
雪なんて寒くて厄介なだけって言う人もいるけど、東京育ちとしてはめったに降らない雪にやはりテンションが上がる。
積もって、遊ぶのが楽しみだな。
でもあれ、なんで福良さんが雪だよって教えてくれたのに驚いたように見えたんだろう?
それは好きだよって言ってたからです
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作者名:n | 作成日時:2024年2月6日 18時