エトセトラエトセトラ Q/K

意気地なし？…kwmr ページ49

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作業をしていて、今日も感じる視線。

決してその主は見ない。
見た所で余所行きの涼しい顔をした河村さんしかいないから。

エンジニアとしてクイズノックと関わる私と河村さんとは、世間話をたまにする位の仲。
でもオフィスに来る度にこうも熱視線を送られたら流石に彼の意図に気付かざるを得ない。
しかも、福良さんにまで「Aちゃんはさ、河村のことどう思うの？」とか聞かれたらさ。

あーーーはいはい。

って感じだよね。うん。男子高校生かよって思ったけど口には出さなかったよ。流石にね。

てなわけで今日も丸メガネの奥から届く熱い熱い想いをスルーしていたわけなんだけど、ふと気付いたことがある。


私、もしかしてクリスマス予定がない？

なんてことだ。
基本的に常に彼氏もしくは男をキープしてこういうイベントをこなしてきた私がここに来てぼっちクリスマスなんて。

でも今手頃な男はいない。彼氏はそういえば先々週別れたんだった。





✩⋆｡˚







.kwmr side

今日も綺麗だなぁ。

最近始まったアプリの記事ページの微妙な修正をしに来てくださったAさんの顔を見てつくづく思う。

Aさんのことが好きだ。大好きだ。

もし俺が百戦錬磨で今すぐにでもこの思いを伝えるのに。
臆病な俺はふられたらどうしようとか、そもそもAさんは今彼氏がいたんじゃなかったかとかそんなことを考えると怖気づきろくに話しかけることすら出来ずただ見つめていた。

と、交わる視線。
そして近づいてくるAさん。


『ねぇ、河村さん』
「は、はい。何でしょうかAさん」

『クリスマス、一緒に過ごしませんか？』

それは思いもよらないお誘いで、二つ返事で了承した。





これは後日談だが、クリスマスデートをした後勇気を振り絞り告白したところなんとOKだった。

話しを聞くと『何となくクリスマス一人でいたくなくて誘ったけど一緒に過ごしてみたら思いのほか拓也のことが好きだった』とかふざけたことを言っていたAちゃんに今でもぞっこんで取り敢えず俺は幸せです。





意.気.地.ア.リ./チ.ャ.ッ.ト.モ.ン.チ.ー.

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