雪とこたつ…gn ページ45
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｢Aさん、買ってきましたよ｣
『ありがとう言ちゃん。いらっしゃい。』
一回り上のAさんに呼び出され、二つ返事で了承したものの外は雪がちらつき始めてはや数時間。
なんとか滑って転ばないように歩いてAさんの家についた頃には爪先から髪の毛まで凍えきっていた。
Aさんの家に上がり、頼まれていたはんぺんを渡してこたつに入る。
ダメだ。どんなにこたつや部屋が暖かくても俺の服が濡れてるせいでなかなか暖まらない。
｢Aさんトレーナーか何か貸してくんない？｣
『こたつの中であっためてるよ』
キッチンに向かって声をかけると俺が買ってきたはんぺんをちぎって鍋に入れながらこちらを見ずに返事する。
足でまさぐると確かに布。
取り出すとほかほかに温まってるトレーナーとタオルだった。火事起こしかねない。
とはいえ有難く着替えさせてもらいひと心地つく。
ふと窓ガラス越しに外を見ると思ったより雪が積もっていて、空の暗さが雪の白さで際立っている。
部屋には鍋がグツグツ言う音しかしかくてやけに静かだった。
『高校の現文でこんな感じの話し読んだなぁ』
｢現文？｣
キッチンでの作業が終わったのか、Aさんもこたつに入って俺と同じように外を見て言った。
『そう。彼氏だか旦那だかのご家族が亡くなって、何も言えなくて外は雪が降ってて静かな空間が暖かくてみたいな。』
｢俺の時その話し無いかも｣
『ジェネギャやば』
そうだよね、10歳近く違うんだもんねそう楽しそうにケタケタ笑うAさんの声が止むとまた訪れる静寂。
雪が音を全て吸収してしまったようだ。
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n(プロフ) - 葉華さん» 葉華様✳︎コメント頂きありがとうございます！とっても嬉しいです！また楽しんで頂けるようなお話を紡げたらと思いますので良かったら見にきて下さい❤︎ (1月22日 22時) (
レス) id: 32f17af958 (このIDを非表示/違反報告)
葉華(プロフ) - どれも素敵な作品でキュンキュンしました！素敵な作品をありがとうございます。 (1月19日 5時) (レス) id: 799c11267c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：n | 作成日時：2020年4月22日 21時
