Its over…gn ページ40
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ここしばらく課題やら仕事やらで忙しくてやっと時間が出来た休日、クイックルをかけていると床に落ちている花弁を見つけた。
Aが吊るして作っていたドライフラワーの花弁が風で落ちてしまったのかと気づき、ふと吊るされた花に触れる。
1.2週間吊るせば良いみたいなんだよね。そう言って俺がなんとなく大学の帰り道に通りかかった花屋で買った花をしばらく部屋で飾ってからいつまでも傍に置きたいからと1本ずつ吊るしていたのはもう2月は前になるか。
どうせ出ていくなら持って行ってくれたら良かったのに。
結局Aはその2週間が経つ頃他に好きな人が出来たと言って荷物をまとめて、気がついたら転がりこんでいたこの部屋を出ていった。
最初の数日はやっぱり言と一緒にいたいだとか私が間違っていただとかLINEが来てたけどそれは不誠実だ、もう顔を見たくないと突っぱねた。
実際、会えばまだ好きだと思う。
でもまたいつ出て行くか不安に思いながら付き合うにはもう限界があった。
俺もAも頑固だから、ちょっとした事ですぐどっちが正しいか言い合いしていた。最初は同棲みたいだと笑いあったこの部屋での暮らしも、喧嘩した後だと顔を合わせ辛くて帰ってAが居ないとほっとすることもあった。
そんな関係、きっといつまでも続かないだろ。
この花もAにあげた時は鮮やかな赤紫色をしていた。もう、花弁の繊維が見えるほど色褪せている。
「…A、」
久しぶりに口に出すその名前が部屋に嫌に響く。
もう帰って来ない人を待つ花も忍びないだろうから。クイックルのシートと一緒にビニール袋に1本ずついれて、もう見えないようにゴミ箱に捨てた。
掌で握れば簡単にくしゃくしゃになる、そういうものだから。もう大切にする必要はないだろう。この気持ちと同じように。
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n(プロフ) - 葉華さん» 葉華様✳︎コメント頂きありがとうございます！とっても嬉しいです！また楽しんで頂けるようなお話を紡げたらと思いますので良かったら見にきて下さい❤︎ (1月22日 22時) (
レス) id: 32f17af958 (このIDを非表示/違反報告)
葉華(プロフ) - どれも素敵な作品でキュンキュンしました！素敵な作品をありがとうございます。 (1月19日 5時) (レス) id: 799c11267c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：n | 作成日時：2020年4月22日 21時
