さよなら先輩…kwkm ページ3
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「何や、そんなに泣かんでええやん」
『良くないです！何で教えてくれなかったんですか！』
何だかんだバタバタしていて、久しぶりに顔を出したサークル室で久しぶりに会ったこうちゃんと同期のAは俺の顔を見るなり泣き出した。
俺何かした？って思ったら動画出なくなるってどういうことですかって。
説明しようにも、周りの奴らも見てるし、Aの顔が周りのヤツから見えないように俺が被っていたキャップを被せ、空き教室を探す。
ちょうど小さなゼミ室が空いていたから使わせて貰うことにした。
そして、冒頭。
「ゆーてお前クイズノックの人間じゃないし、言えんやろ」
『それは、そうですけど…』
俺の言葉にAは一瞬納得しかけたようだが、ハッと我に返ったのかそういう問題じゃなくて、と紡ぐ。
『私、就職でもう4月1日から東北行くんですよ』
「え、そうなん」
『そうなんです！配属決まって！会えないけど、川上先輩を動画で見れるから向こうで頑張ろうって思ってたのに…』
最近タダでさえ画面越しにもリアルでも会えなくて寂しかったのにと愚痴るAを見て、そうだ、こいつは俺の早押しに一目惚れしたとか言ってサークルに入った経緯を思い出した。
「いつでも、遊びに来たらええやん」
『遊んでくれるんですか？』
「暇やったらな」
『それつまり遊んでくれないってことじゃないですか、もー！』
川上先輩の意地悪、と拗ねる彼女はこんなに可愛かったか。
後輩として、今まで接してきて一人の女性として見ていなかったことに気付かされる。
「やって、お前俺らがクイズノック入れ言うた時断ったやん」
『あの時バチくそ忙しかったんですもん！ほぼサークルにも顔出せなかった位だし！』
もう、こんなことなら意地でもクイズノック入って川上先輩のそばにいれば良かったなんてゴネる。
えらい可愛いこと言うなお前。
何はともあれ、Aの涙はすっかり引いたようで一安心。
「お前、地方行っても頑張れよ」
『……はい。先輩も頑張って下さいね。あ、時々顔写真LINEして下さい』
「顔ファンか」
『ぐうの音も出ない……』
(餞別にこのキャップ下さいと強請られて、断れなかった俺はこいつに弱いなって思う)
(伊沢さんが暇そうな即戦力がいたとAをオフィスに連れて来るまで、1ヶ月)
(「お前就職したんじゃなかったのか」『この状況で会社倒産でニートですぴえんこれからよろしくお願いします』)
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n(プロフ) - 葉華さん» 葉華様✳︎コメント頂きありがとうございます！とっても嬉しいです！また楽しんで頂けるようなお話を紡げたらと思いますので良かったら見にきて下さい❤︎ (1月22日 22時) (
レス) id: 32f17af958 (このIDを非表示/違反報告)
葉華(プロフ) - どれも素敵な作品でキュンキュンしました！素敵な作品をありがとうございます。 (1月19日 5時) (レス) id: 799c11267c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：n | 作成日時：2020年4月22日 21時
