漫画版☆妖界ナビ・ルナ 〜part７〜

番外編30　ずっと、傍に居るから ページ43

良く見ると、母親と都和子先生の
姿は少しだけ似て居た。


「あのね、私……父さんと母さんに、言いたい事があったの」


すると、両親はしっかりと
こちらを見つめて、

次の言葉を待ってくれる。


「私を産んでくれてありがとう。2人が居たから、私は今生きて居るんだよね」

『私達も、貴方達が生まれてきてくれて、本当に嬉しかったわ』


その様子を、都和子先生も
微笑んで見守っていた。


「都和子先生……、タイ君にもお礼が言いたい。タイ君も、皆と一緒に冥界に居るの?」

『A、タイはいつも貴方の傍に居るわ』

「え……?」

『タイの心の欠片は、そのペンダントの中に宿って居るの』

「この中に……?」

『えぇ』


私はペンダントを見つめて、
そっと呟く。


「タイ君……ずっと、傍に居てくれたの……?」

『勘違いするな』


突然、タイ君の声が聞こえて、
目の前に彼の姿が現れる。


「タイ君……」

『そのペンダントは僕がずっと身に付けて居た物だから、思念がこの中に入ってしまったけだ』


相変わらずの口調で
私にそう言う兄。


『Aがそれを封印に使おうが関係ない。どうせ僕はもう死んでいるのだから』


そこまで話した時、
都和子先生達が明るい声で言う。


『A、石板は私達の力で直してあげるわ』

『この姿だって、そのくらいの事は出来るんだからっ。任せなさい!』

「えっ……それじゃ、このペンダント……私が持ってても……良いの?」


私がそう聞くと、
タイ君が答えた。


『持ってなよ、ずっと……』

「えっ……」


そう言ったタイ君は、突然
ペンダントに口づけをした。

途端に、私は赤面する。


『……ずっと、傍に居るから』


微笑んでそう言ったタイ君を
見た後、私も笑って返す。


「……うん!」


　


……ありがとう……

みんな、みんな
……大好きです


〜･〜･〜･〜

番外編:
〜妖界に消える二つの月〜

･〜･END･〜･

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