マーガレットを君に１

＃１７(S) ページ17

S side

渡「あ、A、その資料出来たら確認するから声かけて」



え、名前、、なんで、



深「なべ、Aのこと名前で呼んでたっけ？」


渡「え、あ、そうだ」



パッと立ち上がった渡辺さんがAの後ろに立ち肩に手を置いた



渡「まぁ、そういうことだから…」



照れくさそうに言う渡辺さんと真っ赤になって俯いてるA




…まじか、


ついにこの日が来ちゃったんだ、、





渡辺さんと深澤さんが会議で席を外したのを見計らいAに声をかけた



『A、よかったな、おめでと』


「佐久間、、ありがとう」



恥ずかしそうに、でも幸せそうなAを見て心臓がぎゅっとなる



このポジションのままでいいと、望んだのは俺自身


漫画でもアニメでもそういうキャラいるじゃん



でも、実際は結構厳しいのな、、








唯と阿部ちゃんに無理やり引っ張られ居酒屋にきた



『慰めとかいらねぇから普通に飲もうぜ』


唯「え、慰める気ないよ？もうAのことは良かったんでしょ？」



こいつ、、ほんと腹立つ、、



阿「まぁまぁ、とりあえず乾杯しよ」






唯「2人っきりになったら渡辺さんってめっちゃ甘くなりそうじゃない？」



はぁ、そんなん想像したくもねぇわ



阿「佐久間落ち込むからやめてあげて」


唯「佐久間さぁ、あんたモテるんだからちょっとぐらい遊びなよ」


『俺はアニメ観なきゃいけないから忙しいの』


阿「Aちゃん以外のリアルな女の子には興味ないんだよねー？」



その言い方、語弊あるからやめてくれよ







唯「Aのこと、諦めきれるの？」








『俺、気付いたんだけどさ、Aとはお互い気ぃ遣わずに話せてて、その関係がすげぇ心地良いんだよ

でも、それは、Aが俺のこと"友達"として見てるからなんだよな』



黙って俺の話を聞いてる唯と阿部ちゃん



『俺の気持ち知ったら、Aは俺への接し方が分かんなくなると思う





だから、俺は、Aの一番の友達になろうと思う』



唯「佐久間、」







唯「Aの一番の友達は私だから」


『は？俺だし！』


唯「違う！私！」


阿「ねぇ！今そこじゃないって！」







一番の友達になる



Aが幸せそうにしてくれてるから本気でそう思う



俺の想いは心の中に閉まって、まるで最初から無かったことみたいにすればいい



ただそれだけ



それだけの話

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