(石川)あしがフワフワするようなそんな日 ページ10
ぼーっとある一点を見つめた。
楽しそうに話す石川と友人。
…ああ、なんで同じ部活なんだ。
いや別に2人が付き合ってるわけではないんだけど、
噂では付き合ってるんじゃないかーってぐらい仲が良くて。
大好きなバレーも、いまはちょっと恨みたい。
「なに辛気くさい顔してんの？」
「…なんだ、武智か」
「俺で悪かったな」
「ごめんごめん」
隣にそっと座る武智。ちょうどいい、ストレッチ相手してもらお。
「背中を押してー」
「はあ？」
「いいじゃん」
はい、そう言って足を開いて上半身を前に倒した。視界から石川たちが消えて体育館の床が見える。
「はいはい」
「ちょ、痛い痛い！」
「身体固いんじゃね」
「失礼な。ゆっくりやってよ」
「はいはい」
面倒くさがりながらもやってくれる武智には感謝しよう。
やっぱいい奴だ。
「うっ…」
「ここまでが限界？」
「む、りっ」
「お前変な声出すなよ」
「変なこと言うなばか！」
くそ、あとで仕返ししてやろ。そう思ってると、声が頭上から降ってきた。
「武智、代わる」
「え」
「おお、助かった。じゃ、頼んだ」
そう言ってスタスタと行ってしまって。
ちらっとその声の主を見つめれば、立ったまま私を見下ろす。
静かな沈黙が流れる。
…なに。なんか怖いんですけど。
そっと私の後ろに回って背中を押し始めた。
「武智の方が良かった？」
「なんで、そんなこと聞くの」
「…別に」
冷めた感じで喋るから、なんかもう私が悪いみたいで。
でもそんなこと、なんで石川が聞いてくるの。
変に期待してしまう。…やめてよ、無意識なら尚更。
「…なんか、ムカついただけ」
「え」
「武智とAが、そういう関係とか」
「そういう関係って…」
どういう関係だ。そう思った言葉は石川によって遮られた。
後ろを振り向けば思ったより距離が近かったから。
綺麗な顔が目の前にあるから。
「そのまんまの意味だけど」
はい、前向いて。なんて私の背中をまた押し始める。
大きな手から感じる温もりが私の背中を伝った。
あしがフワフワするようなそんな日
何かが始まる気がする。
title.パニエ
(石川)ただ、笑うきみに甘えたい→←(柳田)君が世界の誰よりも幸せでありますように
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maruyamaryuh(プロフ) - 更新期待してます!! (2017年7月30日 8時) (
レス) id: b5f2cd076b (このIDを非表示/違反報告)
ayuu(プロフ) - リリさん» はじめまして！ありがとうございます(●' '●)ちょっとペースト落ちつつありますが一生懸命書きますね(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2016年8月1日 23時) (レス) id: 24001718ca (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - 初めまして。いつもお話読ませていただいています(o^^o)どれも胸がきゅん、となる素敵なお話ばかりで癒されています。これからも楽しみにしていますね(^ ^) (2016年8月1日 0時) (レス) id: 67d32b43af (このIDを非表示/違反報告)
ayuu(プロフ) - 楓さん» ありがとうございます( ^ω^ )これからも少しでも幸せになっていただければと思いながら書かせていただきます(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2016年7月28日 16時) (レス) id: 24001718ca (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - Daysの1から見させていただいてます！毎回キュンキュンさせられてます(笑)これからも応援してます、更新頑張って下さい！ (2016年7月28日 13時) (レス) id: f8c7f97da8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：as | 作成日時：2016年7月23日 21時
