(柳田)明日になったら笑うから ページ21
「俺ら、このままでいいのかな」
「え？」
夏ももうすぐ終わり。そんなある日、彼氏からそんな一言を言われた。
前から少し距離は感じてた。
でもまだ私はこの人が好きで、だから別れを切り出すことはしてなかったのだけど。
あっちから言われてしまったらもうどうにもできない。
「だからってなんで俺なんだよ」
「いいじゃん。相談乗ってくれてた時期あったでしょ」
「…めんどくさ」
そう言って将洋は眉間にしわを寄せながら、あからさまに大きな溜め息をついた。
彼は私の良き幼なじみ。
元彼と何かある度相談に乗ってもらってて…まあ、いつもイヤな顔はされてたのだけど。
でもなんだかんだ、文句言いながらも隣に座って話を聞いてくれる。
「将洋に言われたとおりだね」
「なにが？」
「お前ら絶対長続きしない、って言ってたじゃん」
「そうだっけ」
「覚えてないの？」
「忘れた」
「ひど。適当だね、ほんと」
ごろんと将洋のベッドに横になれば、ふわりと将洋の匂いが私を包んだ。
落ち着く匂い。ふんわり香る洗剤の匂い。
元カレは香水の匂いだったなー、なんて考えてたら、ぎゅっと胸が苦しくなった。
「…変な顔」
「うるさい、バカ将洋」
「は、お前帰れ」
「やだ」
込み上げてくる涙は一度流れると止まることを知らなくて。
どんどん将洋のベッドが私の涙で濡れていく。
はあ、溜め息がまた聞こえて将洋が私の隣に横になった。途端に包まれる私の身体。
…将洋の匂いが一層強くなった。
「早く泣き止め。めんどくさいから」
「…むり」
ぎゅうっと将洋の背中に腕を回して顔を埋めれば、将洋の手にも力がこもった気がした。
ごめんね、将洋。めんどくさくて。いまは甘えさせてね。
明日になったら笑うから
title.唇蝕
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maruyamaryuh(プロフ) - 更新期待してます!! (2017年7月30日 8時) (
レス) id: b5f2cd076b (このIDを非表示/違反報告)
ayuu(プロフ) - リリさん» はじめまして！ありがとうございます(●' '●)ちょっとペースト落ちつつありますが一生懸命書きますね(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2016年8月1日 23時) (レス) id: 24001718ca (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - 初めまして。いつもお話読ませていただいています(o^^o)どれも胸がきゅん、となる素敵なお話ばかりで癒されています。これからも楽しみにしていますね(^ ^) (2016年8月1日 0時) (レス) id: 67d32b43af (このIDを非表示/違反報告)
ayuu(プロフ) - 楓さん» ありがとうございます( ^ω^ )これからも少しでも幸せになっていただければと思いながら書かせていただきます(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2016年7月28日 16時) (レス) id: 24001718ca (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - Daysの1から見させていただいてます！毎回キュンキュンさせられてます(笑)これからも応援してます、更新頑張って下さい！ (2016年7月28日 13時) (レス) id: f8c7f97da8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：as | 作成日時：2016年7月23日 21時
