からかい上手の幼馴染み【越前リョーマ】

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あの後なんとか粘って、
リョーマ君に勝つことができた…！

でもリョーマ君、不機嫌だったしなぁ…。


「♪、」


「高橋、なにか良いことがあったみたいだね」

メモをとっていると、
不二先輩に声をかけられた。


「そうですか？」

「鼻歌を歌ってたからね」

「えっ……」


わ、私は無意識に鼻歌を歌ってたのか…。

それを思うと、とたんに顔が熱くなる。

私は赤面症かもしれない。
顔が熱くなりすぎる。

フフ、と笑う不二先輩。

…この人ドSだからなぁ。
一度いじられると長い間いじられてしまう。


「リョーマ君とテニスをして…
その、勝てたので…嬉しくて………。

あ、軽いゲームなんですねけどね、はは…」


「へぇ、越前に…」


不二先輩が藍色の目を光らせる。

「僕も、高橋とは一度やってみたいものだね」


「お、恐れ多いです…」


苦笑しながら言う。
不二先輩は君らしい、と言ってクスリと笑った。


「不二先輩、」



後ろからリョーマ君の声がして
不二先輩と一緒になって振り向くと

また少しムスッとしてる。


「何かな、越前」


「相手、頼んでいいスか」


「ああ」


リョーマ君がチラリと私を見る。


「コレ、持ってて」


リョーマ君は被っていた帽子をとると
ポン、と私の頭にのせた。

なんだかまた、頬が熱くなった気がします。

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