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24. ページ24

「解散」

「ありがとうございましたー」

手塚部長の号令で挨拶して、
部員たちはみんな部室に向かう。

私がいつも通り後片付けをするつもりで
コートの方に戻ろうとすると、
手塚部長に声をかけられた。

「高橋、」

「なんですか、手塚部長?」

「竜崎先生と俺からお前に言っておくことがある。
お前の担任には連絡してある。
着いてきてくれ。

一年生、今日は片付けを頼む」

一年生が元気に返事をしてコートに入っていく。
手塚部長はそれを見届けると、
こっちだ、と私を先導し始めた。


…話ってなんだろう。


竜崎先生とも一緒なんだから、
テニス部の事なのは間違いない。

マネージャーのことかな。
皆のことかな。

それとも、リョーマ君との……。


考えると色々浮かんできて、
結局何でかはわからない。

手塚部長は校舎まで入るかと思いきや
一歩手前、生徒玄関で足を止めた。

竜崎先生も腕を組んで待ってる。

「あぁ、来たね」

「は、はい……」

うわ…なんと言うか、
手塚部長も竜崎先生も貫禄あるから…
うん……………怖い、よね…。はは…。


「話って言うのは、越前のことだ」

…まぁ、そうですよね。

男子テニス部のマネージャー。
私が男テニのマネージャーになろうとしたとき、
竜崎先生の計らいでマネージャー職がなかった。

なぜ今私が男テニのマネージャーを
やらせてもらえているかと言ったら、

どの部員にも平等に接っする。
かつ、部の全てのことをやろうとはしない。
この二つの条件をのんだから。

入部当初の私は
リョーマ君を幼馴染み以外に捉えてなかった。

でも、昨日。

私もリョーマ君も、
お互いを好きになってしまってて。
それに、気付いちゃったから。伝えちゃったから。

…平等になんて無理だろうって
判断されたのかもしれない。

「私、」

乾いた喉から声を出す。
一度唾を飲み込んで落ち着いた。

「リョーマ君と付き合ってても、
ちゃんとマネージャーできます…」

「ん?」

握った手が震えてきて、一瞬すごく怖かった。
でもここで言わないと。

「私…」

「何を言ってるんだい」

「え…」

思わず間抜けな声がもれる。
どういうこと…だろう。

「アンタに話したいことっていうのは
ミックスダブルスの大会のことなんだよ」

「え…?」

みるみる顔が熱くなっていった。

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ばーいな(プロフ) - 猫沢恵兎さん» 保険……(´¶`) 報告ありがとうございました、助かります。 (2017年8月30日 23時) (レス) id: 03f7a55e36 (このIDを非表示/違反報告)
猫沢恵兎(プロフ) - 31話の保健体育委員会が保険体育委員になっていましたよ (2017年8月30日 16時) (レス) id: 2faa4ac13f (このIDを非表示/違反報告)
明日葉(プロフ) - リョーマ君をあそこまでツンデレに書く能力!!!...すごすぎや///これからも頑張って下さい!! (2017年3月7日 22時) (レス) id: 9c42121057 (このIDを非表示/違反報告)
ナバポ(プロフ) - ノア@亜乃さん» 先生に止められた(´:ω;`)うん頑張る (2017年3月7日 1時) (レス) id: 03f7a55e36 (このIDを非表示/違反報告)
ノア@亜乃 - ボードにまどかからコメント来てたで。ナバポちゃんってさ飛び降りしようとしてたん?(なんかここで話しちゃってごめんね)頑張れ!! (2017年3月6日 22時) (レス) id: dbd3a46cef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ばーいな x他1人 | 作成日時:2017年2月24日 20時

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