からかい上手の幼馴染み【越前リョーマ】

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手塚部長の号令で、今日も朝部活開始。

…まさか桃城先輩とか海堂先輩、二人同時に
からかわれる日がくるとは思ってもみなかった。
桃城先輩はニヤケ顔、海堂先輩はいつもの顔で
軽めに私とリョーマ君をはやしたてる。

くっそぉ……桃城先輩はさておき海堂先輩、
そんなキャラじゃないじゃんいつもはさぁ…！

逃げるように別のコートに移動して、
今日も乾先輩に貰ったルーズリーフに
選手のメモを書いていく。

だいたい書き終わったら次のコート、
次のコートという風に進んでいって
リョーマ君のいるコート。

今日の相手は…桃城先輩ですか。

絡まれたんだろうなぁ…私が逃げたから。
いいよね、私も言われたんだし。平等だよね。

とは言えちょっと罪悪感があるし。
ちょっと応援だけしようかな。うん。

「リョーマ君頑張ってねー」

私が書き終わって移動する時そう声をかけると、
リョーマ君がちいさくコクリと頷きながら
「ん」と返事をしてくれたのが聞こえた。

桃城先輩には、口笛してひやかされたけど…。

あのリョーマ君ちょっと可愛いな…。
また合間に応援しよ。
公認してもらったし、もう応援し放題だよね。

「ちょっと、ねえAったら」

近くで声がする。
声のした方を見ると、
朋香ちゃんがフェンスの向こうで手招きしていた。

「どうしたの？」

「どうしたのじゃないわよー！
アンタ、
リョーマ様とデキたってホントなの！？」

デキたって、言い方…。
朋香ちゃんらしいと言えばまぁらしいけど。

「う、うん」

「そっかぁ〜………」

肯定すると、意外に弱めのお言葉。
朋香ちゃん、もっと怒ると思ってたんだけど…。

「ま、Aが相手ならしょーがないわね。
今回は許してあげるわ！」

今回は、って。
私リョーマ君以外の人好きにならないけどね…。

「その代わり、
青学一のカップルでいなきゃ許さないからね！
良い！？
じゃ、私教室行くから。また！」

「う、うん。またね…」

勢いに圧されつつ、
朋香ちゃんの言葉に嬉しさを噛み締める。

「アイツさ、」

「ええええっ！！！？」

突然後ろから聞こえた声に飛び上がる。
リョーマ君って本当心臓に悪いこと好きだよね！
コートの方をついでに見ると
桃城先輩が休んでるから休憩中みたいだね。

「朋香ちゃん？」

「多分ソレ。
俺のことリョーマ様って呼んでるんだよね」

「そ、そうだね…」

ソレ扱いなのに
様付けされてることは覚えてるんだね…。
なんて厳禁な子だろうかリョーマ君…。

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