からかい上手の幼馴染み【越前リョーマ】

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今日の帰り道は
どうやら少し風が強いようで。

でも、
繋がれた左手から伝わる体温が
私の気持ちまで暖めてくれる。

テニスコートで、
恥ずかしすぎてハグはすぐにやめてもらったけど…。

リョーマ君がああいうことを言ってくれたこと、
素直に
本当に嬉しかった。

恥ずかしいなりに、
私も私でリョーマ君に思いを伝えて
男子テニス部公認のカップルになりました…！

手塚先輩と大石先輩も認めてくださって、
本当によかった…。

「…ねえ、」

リョーマ君が
繋いだ私の手をツイ、と引く。

「何？」

私がリョーマ君に顔を向けると、
リョーマ君はわざと下から除きこんできた。

「ちょっ、ちょっ、ちょっ……！」

ああ、もう恥ずかしい…………。

下唇を弱く噛んで、
赤くなる顔を感じていく。

「なんで焦ってるのか、わかんないんだけど」

「わ、わかんないの…？」

私が聞くと、
リョーマ君はイタズラっ子のような笑みを浮かべた。

「俺、Aのその顔好きだから」

「最低だ！！」

苦し紛れの抵抗をみせる。
でもリョーマ君は、やっぱり一枚上手。

「いっつも抵抗しないのは、誰？」

「うっ…」

言われてみれば
リョーマ君の言う通り。

私は抵抗してなかった気がする。

何でや………私……………。

「AってドMなんじゃない？」

「えっ…」

なんてこと言うんだと思いつつ
口に出さない私は、
リョーマ君の言う通りドMなのかもしれない。

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