14 ページ14
・
さて、ごゆっくり〜なんて言って洸人君は出て行ってしまった。
ちょ、気まずいやんけ。
なんか彼、怒ってますやん。
『お、お疲れ様です』
尾崎「…おつかれ」
『…なにかありました？』
そう聞くと
尾崎「ほんまになんも気付いてない？」
少し考えてみたけど、怒るようなことはしてないはず。
全く心当たりが無くて返事に困っていたら、匠海君が口を開いた。
尾崎「まず、この前テレビ局で京介とアイス食べたでしょ。京介から聞いてん。Aちゃんテレビ局に来てるよ、って」
『…うん、』
尾崎「京介になんで知ってるん！？って聞いたら、さっき一緒にアイス食べて〜って教えてくれて。その後控え室駆け寄ったらたじ君と2人で楽しそうにしてるし」
なんて、下を向きながら言うもんだから、今どんな表情してるかが読めない。
尾崎「…今日だって理人に抱きつかれてたらしいやん。大夢にもくっついてたって。柾哉君から聞いた」
『…ちょっとまって、機嫌悪い理由はそれですか？』
尾崎「なんや！悪いか！…俺の知らないところでAちゃん取られるの嫌やねん、」
それくらい分かってやぁ、、なんて力なく言う彼を見て、少し顔が熱くなったのは言うまでもない。
『…匠海君顔上げてください』
尾崎「やだ。絶対上げへん」
『なんで？』
尾崎「今見られたくない顔してるから」
まあ、、耳の赤さで分かる。
100%照れてるよ、彼。
自分で言ったくせに。
少しの間沈黙が流れる。
その間、私は匠海君を見つめていた。
目が離せなくて。
前にもあったな、こんな状況。
尾崎「ごめ、こんな事言うつもり無かった。でも、口が勝手に動いてしまって…。だから、その、忘れて、ください、」
ようやく顔上げたかと思ったら、今にも泣きそうな顔と目が合う。
『…え、泣いてる？』
尾崎「ちゃうちゃう。俺目の水分多いねん」
いやそんなん絶対嘘。
いつも以上にウルウルした目に吸い込まれそうになる。
…不覚にも綺麗だな、って。
尾崎「あーもう！そんな顔でずっと見んといて！もうええから！」
『ふえ？！』
なにが起こったか自分でも分からない。
腕を引っ張られて、
今、匠海君の腕の中。
理人君とはまた別で、ふんわりとした強さで抱きしめられた。
尾崎「…好き。Aちゃんが、」
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 457人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みなみ - 主様のペースで全然大丈夫ですよっ！！🤭更新された日はすごく嬉しいです。このお話本当に好きで、更新はまだかまだかといつも確認しています(笑)😂完結するまで楽しみにしています！！頑張ってください！！ (8月12日 0時) (
レス) id: 0c99d37284 (このIDを非表示/違反報告)
あいう(プロフ) - 更新、そして続編もあるとのこと、とっても嬉しいです🥹！楽しみにしています！！！作者様のペースでこれからも更新頑張ってください^_^🎶 (8月11日 22時) (レス) @page50 id: e27a4b5f22 (このIDを非表示/違反報告)
ぉれんじゅ(プロフ) - ずーーっと大好きですこの作品！好きすぎて何回目だよってくらい読み返しています(笑)な様のペースで更新頑張ってください！応援しています＾＾ (6月17日 14時) (レス) @page39 id: 0459d68993 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - この小説を見つけた時からもう大好きなんです…🤦♀️こんな感じのお話を書いてる方があまりいないので、出会えて良かったです。これからもずっと更新待ってます！！ (5月18日 21時) (レス) id: 0c99d37284 (このIDを非表示/違反報告)
ぉれんじゅ(プロフ) - 匠海くん推しなのでこの作品はたまりませんっ…！！更新すごく楽しみにしています＾＾ (2023年5月2日 13時) (レス) id: 732715e1a8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：な | 作成日時：2023年4月26日 2時
