＊なんて事ない日常を3＊米津玄師 (ページ36)

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「お邪魔しまーす」
米津「どうぞ」
「お！綺麗にしてる！」

昨日めっちゃ片付けたから。

米津「適当に座って」
「うん、ありがと」

あぁ、何か変な感じ。
大好きでたまらない人がこの家にいるなんて。

「このパソコンで歌作ってんの？」
米津「うん、そう」
「へぇ、凄い。ちょっと見せて！」

なに…！？見せてだと？これを？
見せて引かない？俺が歌ってるんじゃないんだよ？
その事は前に話したことあるんだけど…

米津「前に作ったやつでいい？」
「うん！いい！」

恥ずかしいな…こんな間近で見られるなんて。
動画を流すと、俺と画面を交互に何度も見ていた。

「凄い…この文字が流れてるのは何？」
米津「見た人がコメントしてくれてる」
「こんなに？」
米津「うん」

ずっと凄い凄いって。引かなかった…良かった…

「絵も描いてるんやんな？」
米津「そうだよ」
「玄師、天才やん」

うわ…顔が近いんですけど。
自分の顔が赤くなるのがわかる。
中学生か。
今まで彼女がいた事ぐらいあるだろ、俺。

「あ、ごめん。近かった」
米津「え、いや全然大丈夫」
「真っ赤やで」
米津「ちょっと偶々」

なんだよ、偶々顔が赤いって。
ほら、めっちゃ笑われてる。

「可愛い」
米津「やめて」
「真っ赤」
米津「本当…やめてください…」

オドオドしすぎ。
元カノたちに、こんなにオドオドした事なんてない。
何が違うんだろう。
なんでこんなにドキドキして、自分が自分じゃないみたいになるんだろう。