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『じゃAちゃん、今日は帰りますね』
「うん、ほんまありがと。また来てな」
『はい！』
米津「下まで送ってくる」
「うん」
りっちゃんと一緒に家を出た。
久しぶりにりっちゃんと会って、初めはぎこちない笑顔だったけど、時間が経つにつれて少し元気になっていた。
やっぱり、りっちゃん呼んで良かったな。
米津「今日は本当ありがとね」
『何回言うんですか、2人とも！』
米津「いや、本当りっちゃんには感謝しかないから」
『やめてくださいよー。私だって、2人には感謝しかないんですから』
照れくさそうに笑いながらタクシーに乗り込んだりっちゃんを見送った。
米津「ただいま」
「おかえり」
ソファーに座るAの表情は、朝よりも明るい。
久しぶりに見たかもな。
「玄師」
米津「ん？」
Aの横に腰かけると、腕を絡めてピタっとくっついた。
「今日はありがと」
米津「ううん」
「りっちゃんに久しぶりに会えて嬉しかった」
米津「良かった」
「玄師の優しさも嬉しかったよ」
米津「そう？」
「あたしって愛されてるな」
米津「今頃気付いた？」
「んふ」
んふんふ笑うAの髪を優しく撫でた。
良かった…ちゃんと笑ってる。
米津「A」
「んー？」
米津「何かしたい事ない？」
「したい事？」
米津「うん」
「んー…美容院行きたいかな」
美容院か。オデコの傷、大丈夫かな。
「予約してたけど、入院してたから行かれへんかったやろ？だから行きたい」
米津「じゃ、明日リハビリの時に先生に聞いてみようか。
抜糸は済んでるけど大丈夫かどうか」
「うん！ありがと！」
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作者名：なな | 作成日時：2018年2月17日 0時
