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もっと話したかったな…窓の外を眺めてカフェラテを飲むシンさんから目が離せなかった。
そして、今日も9時頃に席を立つシンさん。
お会計のとき、話できるかな？
そんな淡い期待を胸に、レジへと向かう。
大した会話もなく、お別れの時間。
『ありがとうございました』
そう言いながらドアを開ける。
シンさんは｢今日もごちそうさま｣といい、お店を出る。
シンさんと話せなくてガッカリしている自分がいる。
どんどん欲張りになっていく。
ふぅーとお店に戻ろうとしたとき、
｢Aちゃん｣
そんな低い声が聞こえた。
え？と私は振り返る。
返事をする前にシンさんの大きな手が私の手に触れる。
｢これ、Aちゃんに。もらってくれへん？｣
『えと…』
｢いつもありがとうのお礼や」
そして、丁寧にラッピングされた袋を渡される。
｢じゃあ、また今度｣
笑顔でそう言い、帰っていくシンさん。
お礼、言わなきゃ。
私は、大きな声で
『ありがどうございます！』
と叫んだ。
すると、前を向いて歩きながらも手を振ってくれるシンさん。
最後までかっこいいとか…。
自然に頬が緩む。
さっきシンさんに触られた手が熱い。
──夢…じゃないよね。
私は手に持つ袋を見た。
なんだろ…お菓子…かな？
抹茶のクッキー…シンさん抹茶好きなのかな？
ん？
手紙、
袋の中には手紙が添えられてあった。
メモをちぎったようなものに、
[いつもAちゃんの笑顔で元気もらってます
ほんまにありがとう。
──與真司郎
P.S.俺の苗字あたえ！珍しいやろ？笑]
とても上手とは言えない字。
それも可愛くて仕方なかった。
──あたえ、しんじろう
" シンさん "という名前しか知らなかった。
しんじろう…さん。
ふふ。
ほんとうの名前を知ることができて、嬉しい。
───もっと真司郎さんのことを知りたい。
そんなことを思う木曜日の9時30分。
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むつみ - キュンキュンしちゃいました！うらやましいです (2018年12月4日 21時) (
レス) id: 45f78a918e (このIDを非表示/違反報告)
むつみ - こういうストーリー大好きです。これから読むのが楽しみに待ってます (2018年11月23日 19時) (レス) id: 45f78a918e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏歌 | 作成日時：2018年11月23日 13時
