てぐんさんの嫁9 (ページ33)

今日:7 hit、昨日:0 hit、合計:62,332 hit

385 ページ33

「ただーいまー」

テグンのミュージカルを観に行っていたAヌナが帰ってきた。

N「おかえりー…！？」

リビングに入ってきたAヌナの顔を見てギョッとした。

N「え、なにその口…」
RV「あぁ、ちょっと色々とね」
N「なに！？殴られたの！？誰に！？」

思わずAヌナの肩を掴んでガクガク揺らしてしまった。

「ハギョナ…ちょっと落ち着いて！殴られたんじゃないから」
N「じゃなんで！」
「自分で噛んだの」
N「は？自分で？」

Aヌナから話を聞いてホッとした。
いや、ホッとしている場合ではない。

N「ヌナ、こっち来て。薬塗るから」
「大丈夫だよ」
N「大丈夫じゃない！腫れてるでしょうが！」

大丈夫だとケロッと言うヌナにちょっと腹が立った。
女の子が顔に傷をつけるなんてありえない。
Aヌナの手を引っ張りソファーに無理矢理座らせる。

「優しいんだか乱暴なんだかわかんない」
N「ちょっと黙って」
「おー怖い怖い」

薬を塗るとAヌナがギュッと目を閉じた。
あ、可愛い。

N「しみる？」
「ん」
N「結構血出たでしょ？」
「うん」
N「馬鹿だなーヌナは。
そんなにムカついたんなら隣にいたシガの事殴れば良かったのに」
「あ、ほんとだ」
RV「なんでだよ！」

なんだかこのやりとりに笑ってしまった。

N「ヌナ、強くなったね」
「ん？そう？唇切るぐらい泣いたけどね」
N「観に行っただけでも凄いよ」
「へへ。そうかな。でも観に行って良かったって思う。だってね、テグナすっごくカッコよかったの！
私の知らないテグナだった。素敵だった。
あの人が私の旦那さんなんだなーって思ったらもうドキドキしたの！」
RV「わかったから落ち着いて、ヌナ」
「ふふ。シガがね、あの人より私の方が可愛いし綺麗だって言ってくれたー」
RV「改めて言わないで。恥ずかしいから」

照れながらAヌナの頭を撫でるウォンシクと目を細めて笑うヌナが可愛い。

N「僕は前からAヌナの方が可愛いって思ってたけど」
「ふふ。ありがとう、ハギョナ」

僕の頭を撫でまた目を細めて笑った。