てぐんさんの嫁9 (ページ14)

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RV「寒…」

マンションの入り口の階段に座って30分。
まだテグニひょんは帰ってこない。

「寒いでしょ…シガは帰って」
RV「帰るわけないだろ。ここで俺だけ帰ったら男としてどうかと思うわ」
「でも…」
RV「いいから。テグニひょんに連絡した？」
「メールしたけど返事ない」

練習でこんなに遅くなるなんて初めてだ。
しかも連絡もない。
そしてあの夢。

「うぅ…ほんとに帰ってこなかったらどうしよ…
もう他の女の子の所に行ってて私の事なんか忘れてるのかも…」
RV「ありえないから」

変な妄想まだし始めた。
早く帰ってきてよ、テグニひょん…
時間だけが過ぎていった。

ーーー
練習終わりに先輩たちに連行され飲みに行くはめに。
なかなか携帯に触れず結局連絡出来なかった。

LE「もうA、寝てるよな…」

最後にメールが入っていたのが2時間前。
ヤバイな…
タクシーを降りるとマンションの前に人影。

LE「Aとシガ？」

嘘だろ…何やってんだよ…

LE「A！」
「テグナ…」

名前を呼ぶと顔をあげた。
泣いている。

「遅いよ…なんで連絡してくれないの…」
LE「ごめん…」

泣きじゃくるAを抱きしめた。

「……テグナの匂いじゃない…誰の香水…？
やっぱり…やっぱり現実になったんだ！！」
RV「ヌナ、落ち着いて。あれは夢だろ？」
「だって！テグナの香水の匂いじゃない！」

話が全く見えない。

「私より好きな子が出来たんでしょ！」
LE「え？」
RV「だからヌナそれは」
「だから私と別れたいんでしょ！」

ますます意味がわからない。

RV「ヌナ！今Aヌナが言ってる事は全部夢の話だろ。
とりあえず中入ろう。テグニひょんも意味わかんなくて困ってる」

ウォンシクに言われ3人でマンションへ入る。
でもAは俺から離れて歩いていた。

RV「ひょん」
LE「ん？」
RV「ヌナ今ちょっとパニクッてるだけだから。
ちゃんと説明するから怒んないでね」
LE「わかってるよ。なんか付き合わせてごめん」

ウォンシクの耳も鼻も真っ赤だ。
きっとAに付き合って一緒に待っていてくれたんだろう。
ウォンシクは俺の肩をポンッと叩いて先を歩くAを追いかけた。