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隣を歩くAを見る。

LE「楽しい?」
「うん!」

ただ並んで歩いているだけなのに、Aは凄く楽しそうだ。

「幸せだなー」
LE「ん?」
「テグナの手をこうして握れるのも、優しい顔見れるのも、甘い声聞けるのも私だけなんだよ?
私は幸せ者だ!」

可愛い事をサラッと言う。
今すぐ抱きしめたい衝動に駆られる。
でも外だから出来ない。
頬を撫でると「いひひ」と笑っているA。

「テグナ、何か見たい物ない?」
LE「ある」
「どこー?」
LE「こっち」

実は、Aのために自分でデザインをしたネックレスを作ってもらっていた。
この間貰ったネックレスのお返しだ。
それがちょうど今日出来上がったと連絡をもらっていた。

「ここ?」
LE「そう。ちょっと待ってて」

ネックレスをまずは確認。
大丈夫。

LE「はい」
「え?」
LE「ネックレス。俺がデザインした」
「え、なに。どういう事!?」

Aさん、ちょっとパニック。

LE「とりあえず見てよ」
「あ、うん…この数字…」
LE「わかる?俺の誕生日はAと出会った日。こっちは、Aにプロポーズした日。
こっちは、俺たちが夫婦になった日。
記念日、もっといっぱいあるけどそんなに入らないから3つだけ入れたんだ」
「作ってくれたの?」
LE「うん。世界に一つしかない物を渡したかったから」
「……」

泣いてしまったA。

LE「気に入ってくれた?」
「うん。嬉しすぎるよ!つけていい?」
LE「俺がつける。どう?」
「可愛い…ありがとうテグナ。私、一生外さない」

Aにネックレスを貰った時の俺ぐらい涙で顔がグチャグチャだ。

LE「泣きすぎ!笑」
「だって嬉しいんだもん」

抱きしめようとした時、ここが家じゃない事を思いだした。
店にいる皆が俺たちのやりとりを見ていた。
ヤバイ…恥ずかしい…

「テグナ?」
LE「店の中だって事忘れてた。皆見てる…」
「あ…」

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作者名:ななななん | 作成日時:2015年9月26日 21時

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