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体の痛みで目が覚めた。
白い天井、消毒の匂い。
あ…病院か…

「チャンミナ!」
CM「A…ヌナ…泣いてる?」

目を覚ました俺を見てボロボロと涙を流す。

CM「ヌナ、怪我は…?」
「大丈夫…チャンミナが庇ってくれたから」
CM「そう…良かった」

左手でAヌナの頬に触れるとその手をギュッと握ってくれる。
そしてまた涙を流す。

CM「泣かないで、Aヌナ」
「怖かった…チャンミナ動かなくて…血もいっぱいで…私のせいでこんなに怪我…」
CM「ヌナのせいじゃない。それにもう大丈夫」

泣きながら震えているAヌナを抱きしめたいけど、体が全く動かない。

CM「ヌナ、今何時?」
「21時」
CM「ヌナ、帰らなきゃ。ヌナも怪我してるし、ちゃんと家で体休めないと」
「嫌…帰らない」
CM「Aヌナ?」
「帰らない!今、チャンミナと離れるの怖いの…」

珍しく我儘を言う。
嬉しいような複雑な気分。

CM「来週はドライブしようって言ったのに出来なくなったね」
「治ったらいくらでも出来る」
CM「そうだね。海に行きたかったけど、治る頃にはちょっと寒いかな?」
「寒くたっていいよ。来年の夏でもいつでも」
CM「来年の約束までしてくれるの?嬉しいなー」

そう言って笑うとAヌナも少しだけ笑顔を見せてくれた。
このままずっと、俺だけのAヌナになればいいのに…なんて、怪我を口実に少し汚い事も考えてみる。
それだとフェアーじゃないのかな。
でもこのチャンスは絶対に逃さない。

「明日、朝一回家に帰るけど何か欲しい物ある?」
CM「レゴ!家にあるから持ってきて」
「わかった。着替えとかも持ってくるね。
ご両親には連絡してあるから…忙しいみたいですぐには帰国できそうにないって謝ってた…」

海外で仕事をしている両親はそれはそれは忙しくなかなか韓国に帰ってこない。

CM「まぁ、たいした怪我じゃないからね。帰ってこなくても大丈夫。
それにAヌナにお世話してもらった方が早く治るよ」
「そんな冗談言う余裕があるならすーーぐ治るね!」

冗談じゃないんだけどな。
でもAヌナが笑ってくれるならそれでいいや。

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作者名:ななななん | 作成日時:2016年6月21日 20時

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