先輩とてぐんくん (ページ19)

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LE「おはよう、Aヌナ」
「おはよう、テグナ」

朝、一緒に登校するのが当たり前になっていた。
隣を歩くAヌナの左耳にはお揃いのピアスが２つ。
それを見るだけで今日1日頑張れる気がしていた。

「ふぁーッ眠い！」
LE「大きいアクビ」
「へへ」
LE「あんまり寝てないの？」
「弟2がうるさくて」
LE「ヒョガ？」
「そう。テグナの事が気になるみたいで、毎日聞いてくるの。
あ！今日の放課後、学校に来るって言ってたんだった…だからテグナ！今日は3人で帰ろうね」

ニコッと笑い、もう一度大きなアクビをしたAヌナに何も言えなかった。
何も約束しなくても俺の部活が終わるのを待ってくれていて、一緒に帰る。
それも当たり前になっていた。
なのに…

「テグナ？」
LE「あ、なんでもない。わかった」
「はぁ…今日体育あるんだよねーヤダなぁ…」

スポーツに興味のないAヌナは運動神経がカナリ悪いらしい。

LE「体育何なの？」
「マラソン…嫌すぎ…」

しょんぼり言うAヌナが可愛すぎる。

LE「そうなんだ。俺の席窓際だから見てよっと」
「ちょっと！絶対ヤダ！見たら嫌だからね！」
LE「なんで？」
「遅いし、恥ずかしい」

あぁ、可愛い。朝から幸せすぎる。
きっとAヌナは俺の事が好きだ。
でもまだ自分の気持ちに気づいていない。
どうすれば気付くんだろう。

LE「本当手強い…」
「？？？」