先輩とてぐんくん (ページ18)

今日:10 hit、昨日:2 hit、合計:21,099 hit

18 ページ18

勢いで家の前まで来たけど、緊張する。
震える手でインターホンを押した。

KE「はーい」

出てきたのは男の子。
そういえば弟がいるって言ってた。

「あ、あのテグンくんいますか？」
KE「ちょっと待ってくださいねー。
ひょーん。テグニひょん！

あれ？いるはずなんだけど…とりあえず入ってください。部屋は上がってすぐ右なんで」
「は、はい…お邪魔します」

こんな簡単に知らない人を家にあげていいんだろうか、弟くん…
言われた通り階段を上がってすぐ右の部屋のドアをノックする。
無反応…
そっとドアを開けるとベッドに突っ伏しているテグンがいた。

「テグナ…」

私が声をかけると勢いよく顔をあげる。

LE「Aヌナ…？本物？」
「本物だよ、テグナ」
LE「え…なんで…」
「謝りに来たの…さっきはごめんなさい」
LE「いや、そんなのはいいんだよ。とりあえずこっち来て座って」

テグンに言われベッドに腰掛ける。

「本当にごめんなさい。酷い事いっぱい言った…」
LE「別に怒ってないからそんなに謝らないで。
ただ、急にどうしたのかなって思ってた。
俺、何かした？」

少し悲しそうな顔で言うテグンにまた胸が苦しくなった。

「違う、テグナは何もしてない。
ただ私がズキズキしてモヤモヤしてたの。
そしたら言いたくないのに、酷い事いっぱい言っちゃって…ごめんなさい」
LE「え？それって…」
「ん？」

急にテグンが笑い出した。

「え？テグナ？」
LE「ごめんごめん。何でもない！良かったー。
俺、何かしちゃったのかと思ってたからそうじゃないってわかって安心した」
「あ、あとねコレ渡そうと思って」

テグンと一緒に行った雑貨屋で買ったピアスを渡す。
男の子でもつけやすいシンプルなピアス。

LE「え…」
「今日のお礼にと思って買ったの」
LE「嘘…実は俺も」

テグンが私の手のひらに星の形のピアスを乗せる。

「私に？」
LE「うん。今日のお礼にって思って俺も買ってた」
「ふふ。考えてる事同じだったんだね。
そうだ！１つずつ交換しよう。今日の記念に」

テグンが嬉しそうに笑った。
また胸がきゅん。ってなった。
このきゅん。が何なのか今の私にはまだわからない。
でもテグンの笑顔がたくさん見たいと思った。