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スンチョリオッパは私がいる方向の反対を向いて唇を噛み締めているのがテレビ越しに見える。
優しくて強いオッパはきっと私を想って隠れて泣いているんだ
隠しきれてないのがスンチョリオッパらしい。
ジョンハニオッパは私のすぐそばで守るように抱き締めてくれた。
そのオッパの気持ちと抱きしめる強さは比例しているようにも思えるくらい、ぎゅっと強く抱きしめてくれた。
ジスオッパは私以上に悲しい顔をする
そんな顔して欲しくないのに、
自分が傷付いたかのように悲しい顔をしていた
ジフニは隣で頭を抱えて下を見ていた
オッパや私には見せないように顔を隠して。
ここにいる誰よりも近くにいて、誰よりも先に知っていたからこそ苦しみを同じようにわかってくれる。
優しい心の持ち主だからだろうか、辛そうにするのを何度か見かけた。
『ふぅ.... っ、でも、大丈夫、うん。大丈夫。』
苦しくて辛くて、眠れない夜もあった。
朝が来るあの薄暗い時間が、私を襲っていくかのような不安に駆られる日もあった。
『でも今は、守ってくれるじゃん、みんなが。』
今はこうして
自分のことのように泣いてくれる人がいて
優しく包み込んでくれる人がいて
私よりも辛そうな顔をする人がいて
そばでずっと見守ってくれる人がいるから、
私も強くなれそうだ。
そう伝えると
スンチョリオッパは私とジョンハニオッパをまとめて抱き締めてくれ
ジスオッパは頭を撫でてくれ、ジフニ優しく微笑んだ。
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作者名:ナン | 作成日時:2023年6月6日 9時