天使の手 -3- (ページ6)

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WZ「じゃ、ヒョン宜しく」

JH「ん〜、気をつけてな〜」

　

ジフニオッパはそのままバイクのエンジンをかけ、
来た道を帰って行った。

　

彼の前で悲しい顔や寂しい顔はしたくない。

でも、どんな顔をしたらいいかもわからなかった。

　

　

　
『..おじゃまします。』

JH「ん、いらっしゃい。」

　

彼らしい部屋だった

物が少なくて、いい香りがして少しレトロな雰囲気

間接照明やキャンドルで暖色になっていて、

初めて来たのに、すごく落ち着ける場だった。

　

『...なんで、何も聞かないんですか?』

JH「....、うーん..、なんて言ったらいいかな」

　

リビングにあるテーブルにもたれ

腕を組み、口を尖らせ、悩む素振りを見せた。

　

しばらくして、スタスタとわたしに近づいた。

　

ジョンハンさんにふわっと抱き締められ、
大きな手で頭を撫でてくれた。

小さな子どもを寝かしつける様に優しく。何度も。

　

　

JH「俺はAちゃんが、こうして俺のところへ帰ってきてくれるだけでいいんだよ」

　

凄く、嬉しかった。

嬉しいという表現が合っているかどうかは分からない

けど、

　

ものすごく愛おしくなった。

愛されているのも実感した。

　

彼の傍に、
隣にいることで、こんなにも心が温かくなるんだ。