天使の手 -3- (ページ5)

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バイクを走らせ、知らない路地に入り、

マンションの前に止まった

　

『オッパ、家帰らないの？』

WZ「俺は帰る。お前は、ここ。」

　

『こわ..誰ん家？』

　

WZ「ジョンハニヒョンの家」

『...なんで？』

　

少し。

少しだけ、会う気になれなかった。

どんな顔して会っていいのか分からなかった。

　

WZ「...ウォヌには言うなって言われてたんだよ」

『...わたしに？』

WZ「うん。」

『...なんで言ってくれなかったんだろうね』

　

　

単純に疑問だった

なぜ言ってくれなかったんだろう。

　

これなら辻褄が合う。

チャニの様子がおかしいのも、ミョンホが寂しいと言ったのも。

　

WZ「あいつなりのケジメだよ、ケジメ。ほっといてやれ、どうせまたすぐ会えるから。」

　

『..うん、...でなんでここなの、」

　

JH「俺が連れて来てって頼んだんだよ」

　

『ジョンハンさん、』

JH「ん〜、おかえり〜」

　

また少し鼻がツンッとした

会う気になれなかったなんて嘘

この寂しさや悲しみを埋めてくれるのは目の前にいる彼だ。