天使の手 -3- (ページ29)

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JH「... とにかく今日はもう連れて帰るわ」

SC「どうぞどうぞ〜」

『ちょ、ちょっと待ってください！お金！！』

JH「んなもん、スンチョリが払ってくれるわ！」

不機嫌ジョンハンくんの再登場だ....

　

　

　

店を出て、1人で来た道を2人で肩を並べて歩いた

　

『ジョンハンさん、』

JH「.. ごめんな、ガキみたいに当たっちゃって。」

『わたしもごめんなさい、踏み込みすぎましたよね』

JH「いや、俺が早速甘えてたんだよ、こんな姿見せて、ごめん」

　

　

きっと彼なりのプライドがある。

それをわたしはズカズカと土足で踏み入れてしまったんだ

　

でも、わたしはわたしなりにこう伝えたい。

　

　

『どんなジョンハンさんも好きですよ、わたし。..腹が立つ時だってあるじゃないですか、人間ですから。』

　

黙って隣でわたしの話を聞いてる彼は、

下を向いて石ころを蹴りながら歩いてる

いじけてる子どものように。

　

『全部、わたしが抱きしめますから！まるごと、全部。ジョンハンさんの弱いところも辛いことも全部。だから、』

　

ふわっと彼の匂いがした。

それはとっても近い距離で。

　

愛おしくて甘くてすこし切ない私だけが知ってる彼の匂い

頬に触れた大きな手が離れ

綺麗な指先でわたしの唇を撫でる

彼となら

数秒のその時間でさえわたしの大切な1ページになる

　

愛に満ちたその目で、わたしだけを見てくれる彼は美しかった

　

そんな彼を見て、わたしも一歩前に出て、彼に近づいた

さっきのように今までで1番近い距離に。