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『ヤー。』
「っ、A、」
「...あれ、知り合いの方?」
「いや、その、」
『...初めまして。パクAと申します。』
か弱い女でもなく、甘え上手そうな女でもない
私とは真逆な、おしとやかで上品で清楚という言葉全てが似合いそうな女性だった。
「あ!職場の方??」
「いや、あの、」
「いつも主人がお世話になっております!」
あぁ。そういうこと。
浮気相手は、私の方だったんだ。
そういえば、今思い返せば会うのは平日ばっかりだった。
休日に会うなんてしてこなかったな。
私の仕事柄のせいだと思ってたけど、
そういうこと。
『あぁー、お世話。ね?確かに、世話してました。』
「っ、ヤ、」
『ありがとうございました。...先輩。あ、私退職するんですよ!そのご挨拶に、と思ったんですけど、すみません。ご夫婦の時間邪魔しちゃって!』
「いえいえ!そんな!わざわざ来ていただいたのに...」
ムカつくくらい、綺麗な人だ。
あの口から出る言葉も、動作も、全て。
WN「ヌナ、...帰ろう。」
こういう時だけ ヌナ とそう呼ぶウォヌは、
ずるい。
ウォヌはウォヌなりに考えてくれたんだろう。
いつもみたいに私をAと呼び捨てで呼んだりしたら、
私も他の男がいた、と思われてもおかしくないから。
「あら、弟さん...ですか?」
『あぁ、まぁ。そんなところです。...では失礼します。』
彼を見ることは一切せずに、
できる限りの笑顔を貼り付けて、踵を返した
目の前には、眉をクイッとあげて、微笑むウォヌ。
...やっぱり、ウォヌがいてくれて良かったかもしれない。
柄にもなく、
ウォヌの微笑む顔を見て、
泣きたくなった。
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ナン(プロフ) - 美花さん» なんっと...嬉しいお言葉....。そんなことがあるんですか...!?!?!?ナン泣いてびちょびちょになりそうです。暖かくて素敵なお言葉をありがとうございます😭😭頑張りますっ....!!!! (3月22日 3時) (レス) id: 9e4d1849cb (このIDを非表示/違反報告)
美花(プロフ) - unknownシリーズが終わって喪失感でいっぱいだったのですがまた新シリーズが始まってまた楽しみが出来ました♡唯一お気に入り作者登録してます(笑)また更新楽しみにしてるので完結まで見届けさせてください! (3月21日 20時) (レス) @page4 id: aa867d7e69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナン | 作成日時:2024年3月20日 14時