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MG「A、そこ立って」
『ここ？』
MG「うん、そう。で〜いつも通り話してて」
『なにそれ、何話すの』
そんな会話をしながらも、カシャカシャとスマホで写真を撮るシャッター音が連続して聞こえる
この場所はきっと、ここで1番有名なフォトスポットなのだろう。
台で少し上がってて、椅子が２つ並んで
目の前は緑だけで何も邪魔をしない。
MG「見て、めっちゃ綺麗でしょ？天気いいし緑が凄い映えてる〜」
そう言って私に見せに来てくれる彼は私が台に乗っていても目線は合わない。
やっぱり身長が高いんだなぁ、この人は。
身長差がほんの少し縮まっただけ。
『本当だ...、ていうかやっぱり上手いね撮るの』
MG「韓国人の彼氏はね、みんなカメラマンになれるんだよ。それくらい彼女の写真撮るのに必死だから！！」
確かにミンギュが撮る私は誰が撮る写真よりも綺麗に写っている。
それはでも、私を撮る彼を見ているその瞬間だけが綺麗なのかもしれない。
いつも愛おしそうな目で私を見るから。
MG「よし、次！はい、行こう」
そう言って、ただ手だけをそっと私に出してくれる
今は何も考えず、彼の手を握り返した。
『わっ、』
MG「おっ、と...、エーイ、こんな低い台で...」
バランスを崩し、台から落ちそうになったところを
大きな身体で包み込むように抱き止めてくれた。
今は彼のこのぬくもりを感じていたくて、
彼から離れられずにいた。
『とか言って受け止めてくれるじゃん』
MG「反射神経だよ」
『あったかぁ...』
彼がコートで私を丸ごと包み込んでくれて寒さが嘘みたいになくなった
MG「本当に人いないね、俺ら2人だけみたい。」
『ね？この青い髪見られずに済むよ』
MG「ん、ちょっと上向いて」
『なに〜』
ちゅっ、と一瞬だけ唇が触れ、
誰にも見られない、2人だけの秘密のキスをした。
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作者名：ナン
| 作成日時：2024年1月3日 9時
