unknown_ .6. (ページ13)

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MG「Aや。」

『..うん。』

　
MG「これからもっと色々あると思う。楽しいことばかりじゃなくて、寂しい思いをさせることも、辛い思いをさせることも。」

　

　

　
私の手を握り、彼の目には私しかいない。

彼から次に出る言葉はきっと、私を泣かせる言葉なんだろうな。

もう何年もいると、目つきだけで

何となく分かる。

　

　

　

MG「でも、どんなに辛いことがあっても、俺にとってはAの存在自体が大きな慰めになるんだよ。」

　

　

焚き火の音がやけに耳に入る

彼の言葉がいつもよりも
ゆっくりで、優しく、低く聞こえて心地良かった。

　

MG「だから、何があってもこの手は離すつもりないよ。どんな問題が起きても、ずっと手、握ってるから。」

『っ、うん。』

MG「今すぐ、とはいかない仕事だから。...だからこそ、約束してたいんだよ。」

『うんっ、』

　

　

MG「Aや、俺たち結婚しよう。」

　

　

　

　

2人の間で初めて出た言葉。

何となく、この人と生きていくんだろうなと思っていたけど、

お互いに出してこなかった言葉のひとつだった。

それが、

ここで出た。

ここで出してくるミンギュはずるい。

やっぱりここは、彼をロマンチックにさせてしまったみたいだ。

　

MG「...返事、しないの」

『っ...、嬉しくて、』

　

　
目頭が熱くなった。

これは、焚き火のせいにはできない。

ここまで生きてきて、何よりも嬉しかったから。

　

　

MG「俺と、一緒にこれからの未来を生きてくれませんか？」
　

『っ、もちろん..っ。お願いしますっ、』

　

　
きっと、来世まで忘れられない日になった。

この場所も、この匂いも、この季節もすべて。